ー関西の紅一点の物語 IVー (ページ19)

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○ 約束ページ19

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この件に関しては誰が悪いとかは無いし、誰かが責任を感じる必要性も全くない。

大吾の気持ちも、みっちーたちの気持ちも分かるけど。

「今はもうそんな負の感情は持ってないつもりやし、このお仕事にも精一杯向き合おうと思ってる」

” 心の底から楽しいって思えてるから ”

と言って顔を上げると心做しか皆の顔が明るくなった気がした。

デビューまでの日数はそれぞれ違って、積み上げてきたものも、感じてきたものも違う。

私は、その全てを無理に共有する必要は無いと思ってて

お互い聞いて欲しい時に聞いてもらう

そんな関係性で十分やと思ってる。

今回のことも今の今で話そうと思わんかったんは、自分の中だけで消化すればいいと本気で思ってたから。

……あと、この話聞いた時にみんながどう思うかが怖かったんやと思う

年上組はまだしも、年下組にこんな話をするのは気が引けたし、どう思われるか分からんかった。

特に8.8の時に辞めようと思ってたことなんて、

丈くんと和也は私の意見を飲み込んでくれたけど

『無責任』って思われるのが普通やし、

なにナチュを見たファンの方も、もしかしたら今そう思ってるかもしれん。

だから言うに言えへんまま一年以上の月日が流れた

大橋「これからは、なんかあったら言ってや。……いや、なんも無くても言って」

「うん」

大橋「 Aだけとちゃうよ、他の6人も。全員。」

和也がぐるりと全員の顔を見る

8人全員、不安げな表情は無くて、清々しいほどの笑顔やった

大橋「なんかあっても溜め込まんこと。

無理に話してとは言わんけど、パンクしそうになったらちゃんと話すこと」

和也の言葉と共に、自然と全員分の小指が中心に集まる

ぎゅっと結ばれた8人分の小指

人生に一度きりの大切な日が終わる瞬間に、私達8人は約束を交わした。

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