ー関西の紅一点の物語 IVー (ページ17)

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○ 初めて話すことページ17

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みっちーが大阪から持参していたというケーブルでスマホとテレビが繋がれていた。

自分の回だと気付いてから、何を話したか考える

よく覚えてないけどなんか絶対恥ずかしいこと言ってる

「 ⋯⋯⋯⋯やっぱ帰っていい？」

大橋「絶対あかん」

「なんでよ」

西畑「どうせ恥ずかしいからとかやろ？大丈夫大丈夫」

帰ろうとしたけど上手く言いくるめられて結局皆で見ることに。

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裏側を見られることもやけど、それ以上にメンバーについて語ってるのをメンバーに見られるのが恥ずかしすぎる。

しかも、話したことないことばっか使われてる。

内容が内容な上に、誰も私の方向いてくれへんし、余計に気まづいというか。

ちょうど私のインタビューでこの回が終わりで、「よし、やっと次の回や」なんて安堵したのになかなか再生ボタンを押さないみっちー

「みっちー……？」

道枝「 ⋯⋯⋯⋯初めて聞きました、」

「え？」

道枝「ファンの方に言われた言葉も、Jr祭りの時の話も……全部」

長尾「俺ら、Aちゃんのこと分かってるようで分かってなかったんやな」

そう呟いた長尾に、私は咄嗟に「違う」と言った

「長尾たちが分かってなかったんやないよ。私が分からせようとしやんかっただけ」

藤原「俺らも知らんかった。ファンの人の話とか、休止期間中に辞めるか悩んだことも。」

西畑「 ⋯⋯全然整理ついてないんやけど、ちゃんと聞かせてくれへんかな」

真っ直ぐな大吾の視線が私を突き刺す

⋯⋯⋯⋯いや、大吾だけじゃない。

7人全員の視線が。

徐ろに私は口を開いた。

「 2年前の春くらいやったかな ........ Aさんですかって声掛けられて⋯⋯ 」

振り向いた先には女の人が1人。

「いつも応援ありがとうございます」って言ったら、
『いや、違います』ってハッキリ言われた。

『聞きたいことがあって』って言われるもんやから、思わず身構えて話を聞いた

その第一声が『いつまでいるんですか？』やった。

衝撃でその後のその人の言葉は覚えてないけど、

言葉を放った時の女の人の表情も、

時が止まったように動きがストップしたように感じた周りの景色も

あの一瞬だけは鮮明に記憶に刻まれていた。

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