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だから気がつくと消えていなくなっていそうな、儚げな雰囲気が未だに根強くあって


それから危な気な感じもあって……


不安でいっぱいになる。


「チョコアイスあるよー」


『食べるー!』


「やっぱアイスはチョコだよねぇ」


『だよねぇ』


2人で並んで、アイスを食べるのは、俺の家に来ると必ずすること。


Aちゃんの1日お疲れ様のご褒美ついでに俺も。


『このメーカーの限定のチョコミントのアイス美味しいよね』


「えー、食べたことないな。何ならちょっと苦手かも」


『チョコミント、好き嫌いあるよね。私もこのメーカー以外のは食べられない。美味しいよ。今度出たら食べよ!』


「うん!ごちそうさまぁ」


『ごちそうさま!歯磨きして寝ましょ!』


「はぁい」


洗面所に手を繋いで行って、仲良く歯磨きの後も


当たり前に寝室に手を繋いで入って、布団に潜る。


……おやすみのキスするとさ?


ねぇ。


始まっちゃうじゃん、当然。


月に1回か2回しか、ゆっくりこうやって出来ないからさ……。


「A……」


『んんっ……』


「濡れてる、すごく……溢れちゃうね」


『……んっ、指、きもちぃ……』


いつも通り繋がらないまま、だけど生まれたままの姿で


お互いがお互いの身体に触れ合って、抱きしめ合って、快楽を味わう時間。


キスをして、肌に舌を這わして、愛を囁き合う……。


初めての時より、ずっとリラックスして俺と、こういうのをしてくれているAちゃん。


惜しげもなく、声や吐息も溢れるようになった。


甘ったるい声で俺の名前を呼んでくれるから、それだけでいけそうなくらい、昂奮する。


『潤……?』


「ん?」


『あの……』


「どした?嫌だった?」


お互いがもうすぐいきそうだったのに、急に手を止めて、俺の目をじっと見つめる。


だから俺もAちゃんに触れるのをやめて、真剣に見つめた。


『ぃや……何にもない。ごめんね?手ぇ止めちゃって』


「なぁに?」


何か言いたそうに、嫌じゃないって小さく首を横に振る。


「うん?」


俺の胸に手を当てながら、顔を隠すように頭も擦り寄せてきて、消え入りそうな声で言った。


『……しても良いよ』


「え?」


『最後まで、しても良い……』


そう言いながら、下唇を噛んで、潤んでいた瞳をもっと潤ませて俺を見上げる。


乱れた呼吸を整えるように、深呼吸を繰り返しながら。


「……ほんとに良いの?」

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作者名: | 作成日時:2020年12月16日 14時

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