フリージアに恋をして2【ars/J.M】 (ページ1)

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俺がみんなの姿が見えなくなるまで、見送っていると

Aちゃんが駆け寄ってきて、俺の手を握るから、俺も握り返した。

「どうしたの？」

『んー、ふふ。会えないと思ってたから会えて嬉しかったって言いたかったの。来週、また』

「はは。うん。また。気をつけて帰ってね？」

『うん！みなさんも。お邪魔しました』

そう言いながら、俺の身体越しに、にのたちに手を振るから

みんなが優しい笑顔で振り返している。

もう一度俺を見上げるから、頭を優しく撫でると

ふわふわ笑って伯父さん達の元に走って帰っていった。

翔「伯父さんたち、優しそうな人で良かったじゃん？」

智「ね。Aちゃんのこと大好きなんだね」

和「似てたね」

雅「目元がね？大事にしなね？」

「するに決まってんじゃん」

店に戻ってコーヒーカップを片付けてると、またみんなしてカウンターに移動してきた。

和「でも早くしたいよね、男の子だもんね？(笑)」

雅「その葛藤がね、お兄さん達にはよぉく分かるよ！」

翔「いいホテルを用意してあげようか？(笑)」

智「ムードが大事だよ！」

うん、もういいや。

勝手に言っててくれ(笑)

『おはようございます！』

「おはよぉ。久しぶり～」

1週間ぶりくらいに会った彼女は、外の冷たい空気を身に纏って見えるせいか

儚げな雰囲気をさらに際立たせていて

言い過ぎなのは分かってるけど、冬の妖精みたいで

なんていうか……

俺なんかが、こんな若い子を囲うように付き合ってて良いのかなぁって。

彼女がキラキラと笑うたび、胸が痛くなって、不安になる……。

『ねぇねぇ、潤』

「ん？」

『ふふ、会いたかったぁ』

「俺も」

初々しい今の関係も全然悪くないけど

早く、もっと、深いところで……

心の奥底から、Aちゃんと繋がれたら……

そしたらこんな不安、無くなるのかな……。

会わなかったのは、たった1週間くらいなのに

どうしてこんなに泣きたくなるんだろう。

好きで好きで、大好きで。

潤は、私のこの気持ち分かってくれてるのかな……。

お揃いのエプロンをつけながら、背の高い潤を見上げると

ん？とふわりと微笑みながら私を見るから

いつ見ても綺麗な顔に見惚れてしまう。

それに、何でこんなにかっこいい人が、私の彼氏なんだろうって思っちゃう。