ヒメユリコンペティション2【ars/K.N&S.S】 (ページ7)

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和「難しく勝手に考えてるだけですよ。シンプルに自分の中の気持ちに素直になれば、自ずと俺のことを好きになりますから」

『あっはっは、はい。分かりました』

悲しい顔をもう見たくなくて、大袈裟に言う俺。

そんな保証、どこにもないのにさ。

和「好きになってくれるならなんだってするんで。飯もめちゃくちゃ誘いますし、今から家にも送ります」

『ありがとうございます(笑)』

約束通り家まで送り届け、俺も帰宅。

気持ちは伝えたから。

これからじわじわいきますか。

それから体育祭が無事に行われて、数日後の文化祭の準備で大忙し。

この間の体育祭で何組かのカップルが出来たらしく

地に足がついていない生徒多数。

切実に羨ましいぜぇ(笑)

『櫻井先生ー！』

翔「はい」

『職員室行かれます？』

俺に駆け寄ってくる、息が切れてても可愛いA先生。

しかもちょっと肩触ってくる。

自然なボディータッチ。

大好物です♡

翔「え、行かないです。どうかされました？」

『んー、じゃあ大丈夫です』

翔「猫の手も借りたいほど忙しいですもんねぇ。何か手伝いますよ？」

行かないと言った俺に、唇を尖らせて困ったように唸る。

はい、可愛い。

赤いプルンプルンの唇可愛い。

学校じゃなかったら、キス不可避です。

『二宮先生がいらっしゃったら、サボらないで下さい！って怒っておいてくれます？飾りつけ手伝うって言ったのにさっきから行方不明なんです。呼び出そうにも放送室が遠いし』

翔「分かりました(笑)厳しく伝えときます」

『お願いします！では！』

そしてまた走ってどこかに行ってしまう。

ちっ、あいつに用事かよ。

A先生困らせんなよなー。

職員室に行く予定はなかったけど、A先生に頼まれたから、軽く職員室を覗いてみると

職員室には二宮先生だけしかいなくて、しかも呑気にコーヒーを飲んでいた。

翔「二宮先生、A先生が探してましたよ」

和「コーヒー飲んだらいきまーす」

俺に片手をあげ、適当に椅子をくるくると動かしながら言ってきた。

翔「A先生、困らせるのやめてくれます？あなたが思ってるよりあの人忙しいんだから」

和「分かってますよ。さっきまで生徒たちに付き合わされてたんで休憩です」

翔「はぁ……あっそ」

こいつ呑気過ぎ。

俺含めみんなバタついてんのにサボってんなよ、ガキかよ。