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いつもの定食屋さんに行って
いつもの大盛りのご飯と生姜焼きを食べて
久々に松本さんとこうやってご飯食べたなぁって思って嬉しくなって
「今日の合コンでどうせ奢ってもらうだろ？だからここはお前の分は自分で払えよ」
『行くのやめたから、奢って下さい♡』
「はぁ？なんで」
『んー。なんとなく』
「えー。もー。仕方ねぇな」
『ごちそーさまでーす』
ぶつぶつ言いながら奢ってくれるのもまた嬉しくて
つい、頬が緩む。
松本さんに奢ってもらうご飯がいっちばん美味しいんだもん！(笑)
それから会社に戻る間、朝のことを触れてこないのもありがたかった。
あたかも忘れたかのように振る舞ってくれているのが分かるから。
別にああいうことをされたのは、初めてじゃない。
専用車両に乗ればいい話なんだけどね……。
松本さんといる時は乗らないし、そもそも朝だと乗れないことも多いから。
「なぁ」
『はい？』
「MR、マジでやめたの？」
『ん。行く気失せたから』
「なんでよ」
『なんでだろ。なんか……初めましての人と会話をするの嫌になった。お互い様なんですけどね』
「分からんでもないな。いい塩梅が分かんねぇよな、合コンの会話って」
信号赤だぁって言って2人で待つ。
車がたくさん行き交っていて、それをぼーっと見つめた。
『そうそう。仕事以外で頭使うの、今日はやめたかったんです。朝から疲れたから』
「……そう。そういうこともあるよな、生きてたらさ」
『ふふ、壮大』
「そうか？(笑)今日早く終わりそう？」
『終わりたい！(笑)』
「んじゃ、終わったら付き合えよ。家で……というか、ベランダでもいいから飲まね？天気良さそうだし」
缶ビールを飲む真似をしながら誘ってくれる松本さん。
嬉しいなぁ。
『わぁ！飲むー！やっぱ気心知れた人と飲むビールが一番美味しいですよね！』
「分かるわー。つまみかなんかコンビニで買ってさ」
『うんうん！絶対早く仕事終わらせよ！』
「ミスすんなよ？」
『分かってますよぉ』
松本さんに誘われたのが嬉しすぎるし
早く家飲みがしたすぎて、午後からは鼻歌まじりで仕事を済ませる。
「うるせぇ！静かに仕事しろ！」
『鼻歌くらいいいじゃん』
「こっち電話してんだよ！」
『はぁい』
怒られた。
まぁいっか(笑)
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作者名：鈴
| 作成日時：2020年5月31日 13時
