カリギュラな関係4 【ars/K.N】《完全完結》 (ページ8)

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『まだ、汚い……かも。ごめんなさい』

「俺の中では汚かったことなんて1秒もない」

『かずさん……』

「泣きたかったら泣いていいよ。ずっと抱きしめててあげるから」

『ありがとう……ごめんね』

「ごめんねは余計」

『ん』

俺にしっかり抱きついて、少し泣いてから、深い眠りについた。

頬に涙の跡が残っていて、それを人差し指の背でそっと拭う。

「お疲れ様。愛してる」

それから俺も少し寝て起きると、夕方になりかけてて

Aちゃんは、小さく蹲って、俺に背を向けて寝ていた。

この子は本当にわかりやすい。

ストレスが溜まるとこうして猫みたいに蹲って眠る。

初めてちゃんと他人と暮らすからか、俺と暮らし始めてから半年くらいは

慣れないことばかりだったのもあって、この格好で寝ているのをよく見ていたし

最近はなかったのに、母親に会うと決まってから、またこうして寝ていることが多くなってた。

頭をそっと撫でると、俺の手に頭をすり寄せてくる。

「世界で一番Aが可愛いよ」

寝ているAちゃんの耳元で囁いて

起きたらお粥か何か、消化の良いものを食べさせてあげようと布団から出た。

けど、Aちゃんは、やっと不安から解放されたからか、起きることはなかった。

時々生きてるか確認したほど、眠り続けた。

途中、寝ぼけながらトイレに起きて来て

「起きた？大丈夫？ご飯あるよ」

俺の問いに一切答えることなく、冷蔵庫の水を飲んで、またすぐに眠った。

結局ちゃんと起きたのは次の日の昼過ぎ。

約20時間以上の睡眠から目覚めた俺の可愛い子。

寝癖がついた髪で、リビングのソファーの隅っこで膝を抱えて座る。

『かじゅしゃん』

「はい？(笑)」

『おなか、すいたぁ』

「作ってあげるね」

「んー」

久しぶりにまともに話したからか、カミカミの話し方で、声も掠れてうまく喋れてない(笑)

かじゅしゃんも、寝起きの顔も特別可愛いよーぅ！！

ぼんやりと俺がしていたゲームの静止画面を見つめてる。

わー！可愛い、可愛い、可愛い！！

起きてる俺の嫁……まだ嫁じゃないけど可愛い！！

Aちゃんのことを見つめながら、うどんをクタクタに茹でてあげて出す。

「出来たよー。一緒に食べよう」

ソファーから、リビングテーブルに連れて来てあげて、向かい合って座る。