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「んー？んふふ、俺の嫁、今日も可愛い♡」
『私の夫、相変わらずうざい』
「そんなこと言ってぇ。好きなくせに、俺のこと」
『ん？だーいすきの間違い』
鏡越しに悪戯に微笑んで、口紅を塗った唇をんーってやった。
はい、色っぽいので色仕掛けの罪で、即逮捕です。
「わーーーー！可愛い！！散歩やめてこっち来て！」
『お腹空いたから散歩』
「運動してからカフェ行こ！」
『ヤダ』
手を強く引いてベットに押し倒そうとするのを、可愛い笑顔で拒んでる。
「ダメ！ちょっとだけ」
『ちょっとで終わんないじゃん、いつもぉ』
「愛してる女とのそれを、ちょっとで終わらす男がどこにいんだよ！」
観念したのかベッドに寝転んで、俺の下で唇を尖らせてる。
だから食べるみたいにキスをした。
『んんっ、口紅ついちゃうぅ……』
「良いよ。寧ろつけてよ……。俺に移るくらいキスしよ……」
いつもの如く、当たり前に全然終わらせてあげられるわけもなく……(笑)
だって、仕方ないじゃん。
途中で終われないじゃんね、可愛い嫁を愛しすぎる故に。
『……今何時』
「12時……？(笑)」
2人して疲れ果てて、裸でうつ伏せになったまま会話する。
『やりすぎ。お腹空きすぎた』
「カフェ行く？」
『行く！』
「はい、シャワー浴びて行こ」
『こうなるならメイクもだし、着替えなきゃ良かった……(笑)』
「怒ってる？」
『ん？別に。めちゃくちゃ愛されて満たされた』
俺の方に身体を擦り寄せて、爽やかに微笑んで言ってくる。
全く罪な女だよ、俺の嫁は。
「え、もしかしてカフェ行かせない気？」
『んっふふ、元気だねぇ、かずさん』
「ありがと(笑)でも俺も腹減りすぎたから流石に行こ。閉まっちゃう」
メイクと服を直して、電車に乗って都心から少し離れた
木々が生い茂る中にあるカフェに、手を繋ぎながらのんびり来た。
映画に出てきそうな、ログハウスっぽい可愛らしい建物。
『わぁ、ほんとに可愛いねぇ』
「ねぇ。結構穴場だって」
『ん、穴場っぽい。気持ちいいね、ここ。東京じゃないみたい』
「癒されるね」
木々の間から見える空が綺麗で、Aちゃんが微笑んでる。
それから2人して深呼吸してから
木のドアをそっと開けると、無駄にかっこいい店長さんと
これまためちゃくちゃ可愛いバイトの女の子が声を合わせて言う。
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作者名：鈴
| 作成日時：2020年5月31日 9時
