152 ページ2
俺は結婚したい！
Aちゃんを愛してるっていう形を残したい！
だから睨み合いに疲れて、俺の前からいなくなろうとするAちゃんを容赦なく家庭内ストーカーする。
「結婚しよぉ。ねぇ、聞いてる？あ、その髪の色似合ってるね。今度はキャラメルだった？この前のも良かったけど、それも可愛いねぇ。毛先まで可愛い。爪も綺麗に磨いてて可愛いね！存在が尊いねぇ。なんでそんなに可愛いのかなぁ？結婚してくれたら、かずさんもっとお仕事頑張れるし、もっと愛し合えると思うんだよね。そう思わない？形ある愛を手にしたくない？ん？」
『あー！もー！鬱陶しい！』
「鬱陶しがられても負けないよー。おじさんはしつこいよー。Aちゃんの好きなところはね、本当は甘えんぼなところと、ちょっと抜けてるところと、笑顔と、声も良いよね。かずさんって呼ぶのが最高に可愛いし〜、あ！そのエプロン！俺がプレゼントしたやつ！してくれてるの嬉しいなー、可愛い！すっげー似合ってる！エプロンが似合うで賞があったら間違いなくグランプリだね！」
絵に描いたように付き纏う俺を無視して、夜ご飯を作り始めるAちゃん。
ムカつくから後ろから抱きしめて、耳元で愛を囁きづける。
Aちゃんからしたら、かなりの嫌がらせレベルだけど
逃げないから、甘噛みしながら言ってやる。
相変わらず耳付近が弱いから(笑)
「愛してるよ、A。世界で一番愛してる。俺だけの可愛い可愛いAちゃん。独り占めしたいなー？もう仕事も一緒に出来ないほどAちゃんが成長しちゃって、かずさん寂しいから結婚したいなー？最近Aちゃんのパラリーガルが男に変わったから心配だよー」
『あ"ー！うっさい！分かったってば！書けばいいんでしょ！書けば！だから耳にふーしないで！』
耳にふー！
怒ってんのにそのワード出すの可愛い！！
「そうだよぉ。さっさと婚姻届に名前書けばいいんだよー」
睨みつけながら俺の腕を解くと、婚姻届を勢いよく奪い取って
テーブルに置いて、適当に、しかも怒りながらだけど、やっとサインしてくれてる。
はぁ、感動！！
三年越し！！
『パラリーガルのこと心配してるの、かずさんだけだから。興味ない』
「でも俺より若いし、イケメンじゃん」
『いやいや。私、若いの興味ないの。知ってるでしょ？おじさんが好きなの』
「分かんないじゃん」
『おじさんのヤキモチ見苦しいからやめなよ』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 300人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鈴
| 作成日時：2020年5月31日 9時
