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俺が勝手に決めちゃったからさ。
でも、一応Aの要望を出来る限り受け入れて、探したつもり。
「A？」
『ん？』
何やら部屋を見ながら、ボソボソと独り言を言うAに問いかける。
「なぁ。そろそろ櫻井Aになってくれませんか？」
『え？』
「結婚しよう」
『んっふふ、いいの？』
「いいよ。もう各方面には伝えてあるし、諸々の契約も大丈夫。あとはAの返事待ち」
『用意周到ですね？』
「Aのためなら翔さんは何でもするんです。だから、もうそろそろ俺と結婚してくださいよ。一緒の苗字になりなさい」
『ふふ、お願いします』
「あー、良かった。これからもよろしくな？」
『こちらこそ』
そう言って抱きしめ合えば、俺の首筋に猫みたいに擦り寄るAの額にキスをしたら
お返しって、少し背伸びをして頬にキスをくれた。
「やっぱキスと言えば、唇だろ？」
『自分が最初におでこにしたんじゃん』
「してやろうか？」
『別にいい』
返しがむかついたから、貪るようにキスしてやってからの
ベッドに縺れるように押し倒して、そのまま愛し合った。
だって会えたの、めちゃくちゃ久しぶりだから。
当然だけど、まぁ、燃えたよね(笑)
「指輪はAの好きなブランドと、ちゃんとしたサイズがわからんなかったからまだなんだけどさ。今度一緒に見に行こうな？」
『うん。すーーーっごい高いのにしよっかなぁ』
「いいよ。何でも好きなの買いなよ」
『わ。逆に買いづらくなった(笑)でも何でもいい。翔さんから貰えるなら』
「そういうところが好きだよ。愛してる」
『んっふふ！私もぉ♡』
またまた数年後
「可愛すぎて、語彙力無くすな」
『右に同じ』
「目はA似だな。あと眉毛」
『鼻と口は翔さん！』
ありがたいことに子どもにも恵まれて、幸せ絶好調超だ。
あの時旅行に行って、あの時間に、あの場所を観光して、出逢えて、声をかけて本当に良かった。
じゃなかったらこの幸せは手に入らなかったんだから。
そして結婚した時から、Aの耳には俺が捨てられなかった、ピアスがキラキラと光っている。
もう離さない。
離してやらない。
嫌がられるほどくっついてやる。
「ありがとな、結婚してくれて、子どもも産んでくれて」
『こちらこそ。ありがとう。幸せです』
「俺も。愛してる」
『私も愛してる』
Fin.
終わり
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作者名：鈴
| 作成日時：2020年1月21日 13時
