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私の首元に巻きついてた腕を解いて、そっと肩に両手を乗せると
そこからゆっくり私の腕を優しく撫で下ろして、手を握ってくれた、翔くんの顔が近づいてくる。
髪の毛、おでこ、まぶた、鼻、ほっぺ……
順番に翔くんの優しいキスが硬直してる私に降り注ぐ。
翔くんがキスする時は、いつも右に首を傾けてから、伏し目がちに私の唇を捉えて
しばらくすると目を閉じてしてくれるから、今はもう、目を閉じていてもそれがわかる。
左手が髪を掬うように、後頭部を支えてくれてるだけなのに、そこがすごく熱い……。
唇にチュッチュッて、可愛いキスから、だんだん舌を絡めるキスに変わる。
そうすると我慢したいのに角度を変える唇が少し離れる瞬間、どうしても溜息が溢れる。
『んはぁ、ん……///』
「すっげぇいい声。可愛い……興奮してきた」
翔くんがうなじに手を添えて、おでことおでこをくっつける。
翔くんを見つめることしかできない私に、そっと聞いてきた。
「緊張する……？」
『ん、心臓が痛いくらいドキドキして、口から出そう……。死んじゃうかもしれない……』
隠しきれないほどの、ドッドッドッてうるさいくらい、身体が引っ張られそうな心臓の激しくて大きな動き。
「死んじゃったら困るな〜。でもね、Aちゃんが死んじゃってもいいかなって思えるくらい、俺はAちゃんのこと、これから愛してあげられる自信あるよ」
『しょぉくん……///』
「だから怖くないよ。大事に、本当に大事にする。任せて？」
翔くんの強くて、優しくて、真っ直ぐな瞳に吸い込まれそうになりながら答える。
『翔くん、宜しくお願い、します……///』
私の言葉に優しくふわっと笑って、翔くんの腕が背中に回ってきて、ゆっくりと私をベッドに寝かせていく。
腕枕をしてくれて2人で寄り添うように寝転がると
翔くんの初めて見るアングルに、また緊張で心臓が大きく鼓動を打ってくる。
「怖くなったら、すぐ言って？」
私の頬を指で撫でながら、私の大好きな優しい声で言ってくれる。
『わかった……』
「本当にすぐだよ？我慢して辛いのはAちゃんだからね？」
『はい。翔くん。優しく、教えてください……///』
「ん、お任せください」
翔くんの大きくて、優しい手によって、大人の世界に導かれて、深く甘く堕ちていく……。
初めて、女としてのよろこびの時間の始まりの鐘が鳴った。
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作者名：鈴
| 作成日時：2015年10月10日 18時
