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言わなきゃ伝わらないし、言ったところで俺の気持ちの全てが伝わるとは思ってないけど
Aちゃんにはちゃんと伝えないと。
この先もずっと隣にいてほしいから。
でも、まだ明確なことは言えないから、ちょっとだけはぐらかしてみる。
『何で……？』
「んー？言いたくなるほど可愛くて好きだから」
『キザです……///』
「いやだ？」
『ううん。大好きです……///』
「良かった(笑)」
借りた浮き輪を片手に海に向かう。
『あ、冷たい』
「ほんとだ。はい、浮き輪」
Aちゃんの足がつかなくなる前で、浮き輪に乗せて、もう少しだけ、深いところまで行く。
『流されないように、隣にいてくださいね？』
「ん、いるよ。ちゃんと人魚姫をお守り致します(笑)」
『んふふ、よろしくお願いします！』
しばらくして、浮き輪で海に浮かんで、本当に気持ち良さそうに呟く。
浮き輪から出してる足に、水着と同じ様な色の
ピンク色のペディキュアが綺麗に塗られてて
つま先にさえ、色気を感じてドキッとする。
『翔くんも、気持ちいいですか？』
「ん、気持ち良い」
Aちゃんの浮き輪に凭れかかりながら、たわいもない会話を色々する。
「ね、そう言えばさ、腰、大丈夫？」
『えっ？』
「コウタから聞いた。痛かったり、辛かったら遠慮せず言ってよ？」
『あぁ。ありがとうございます』
二人でそのことについて、話したことなかったから、俺が口にしたことに驚いてる。
「今は痛くないの？」
『今は大丈夫です。でも、翔くんのお家に初めて行った日は、痛くて……で、ソファーでちょっとだけ横にならせてもらおって、思ってたら、翔くんの匂いに安心しちゃって、つい……///ごめんなさい』
「ううん。だったら言ってくれたら良かったのに」
『今度からは言います。雨が降る前とか、降ってると痛いので。湿気ですかね』
そういえばあの日、すげぇ雨降ったからなぁ……。
「へぇ、そうなんだ。身体もさ、弱いって聞いたから、ほんと無理しないでよ？」
『大丈夫です。お兄ちゃんからどういう風に聞いてるか知らないですけど、小さい頃の話ですから』
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作者名：鈴
| 作成日時：2015年10月10日 18時
