12 ページ30
『翔くん、すーっごい楽しかった！というか、ほんと癒された！ありがとう。連れてきてくれて』
車に乗り込むと、本当に楽しんでくれたみたいで、腿の下に手を入れて
窓の外の流れる景色を見つめて、また、可愛い声で歌をご機嫌に口ずさむ。
まだ門限には時間があるけど、疲れただろうから、早めにAちゃんを家まで送っていく。
ほんとはギリギリまで、一緒に居たかったんだけど、ちょっと腰が痛そうなんだよね。
俺に気遣って言わないけど、時々腰を摩って、顔顰めてて無理させてまで、一緒にいるのは違うから。
いつも通り、Aちゃんちの玄関の手前で車を止める。
『1日があっという間に終わっちゃうね』
「Aちゃんといると早い。24時間じゃ足んねぇな。だから、またいこうね？」
『んふふ、うん』
そう言うと、いつも通り俺の方を向いてくれて、お互い顔を近づけてじゃあねのキス。
肩を抱いて髪をそっと撫でながら、今日一番の深いキス。
この前嫉妬で狂いそうな時に、舌を絡めるようなキスを教えてあげたから、あの時より上手になったな。
『んん……///』
角度を変える度、熱っぽい吐息を漏らして、一生懸命、俺のキスを受け入れてくれるから
Aちゃんの口内を犯すように、舌を奥まで入れて、車ん中だから、上半身を隙間なく抱き寄せる。
『んはぁ……翔くん、しすぎ……///』
「だってさ、したくなるもん。仕方ねぇじゃん」
息も絶え絶えで、切なげに吐息を漏らしながら言う。
「ね、そんな顔してたら家、入れないよ？」
Aちゃんの顔は色っぽく上気して、その綺麗な瞳は、俺を誘ってるんじゃねぇかって位ゆらゆら揺れてる。
『翔くんのせいでしょ』
「ほらほら、顔、直して(笑)」
そう言いながら、両頬を摘んでやる。
『いひゃい……』
「はいはい。じゃあ、そろそろ行きますか」
玄関を開けると相変わらず、ご両親共にお出迎え(笑)
挨拶をして、Aちゃんちを後にする。
ほんとにあっという間に終わっちゃったなぁ。
帰ってからビデオと写真を見直してニヤニヤして(笑)
待受を見れば、Aちゃんと俺の写真。
あー、幸せ。
心が満たされる。
1日で何十枚も撮った写真を見直して、パソコンで現像して、コルクボードに貼っていく。
これからもっと増えたらいいな。だからまた、絶対行こうね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 240人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鈴
| 作成日時：2015年10月10日 18時
