鈴蘭の咲く頃4【ars/S.S】 (ページ28)

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穴が安定した時、俺が付けてあげたんだよね。

初めてつけた時の顔も、ピアスに負けないくらい、キラキラの笑顔くれてさ。

嬉しかったなぁ。

可愛い、可愛いって子どもみたいにはしゃいでさ。

似合う？って何回も見せてくるから、俺も似合うよって何回も言ってあげて。

でもね

「はい、敬語使ったぁ(笑)」

『え、うそ！？』

「ほんと(笑)すぐ使ったじゃん、話聞いてた？(笑)だから罰ゲームね？」

『えっ！罰ゲームなんて聞いてないです！！』

「ほら、また(笑)罰ゲーム、そうだな……デコピンね？」

『デコピンは嫌だ！！』

「ダメですぅ～。はい、おでこ出して」

潤んだ目で聞いてないって訴えてきたけど、諦めたのか

『優しくして。お願い……！』

ゆっくり前髪をあげて、潤んだ目をぎゅーっと閉じる。

ていうか、この言葉、言われるシュチュエーションが違ったらかなり興奮しそう。

「ダメぇー。罰ゲームだから。いくよ？」

曲げた人差し指をおでこに当てて

「いっきまーす(笑)」

『しょぉくん……！』

どんだけデコピン嫌なんだよってくらい、ふるふる震えて、今にも狼に食われそうなウサギみたい。

あー、可愛い。

食いたい、食いたい、食いたい。

でもやっぱりね、本気でやるのもかわいそうだから、本気でやると見せかけて

肩に左手を置いて、それから可愛くて、小さな左耳にキスしながら、優しーく優しーくデコピン(笑)

『ちょっ、みみっ……///』

デコピンを思いっきりされると思ってたから、いきなりの耳にキスでびっくりして、飛ぶように俺から離れる。

「罰ゲーム、お望み通り、優しーくしてあげたでしょ？(笑)」

顔を真っ赤にして、両耳押さえちゃってさ。もう、行動一つ一つが可愛い。

マジで可愛すぎて、心がキュンキュンして、くすぐったくなる。

こんな可愛い子、この世でAちゃんしか知らないんだけど。

「離れんなよぉ～(笑)」

そう言って離れちゃったAちゃんに近付くと、また磁石のS極とN極みたいに離れてく。

『やめてっ、しょぉくん、意地悪……！』

「してねぇじゃん。耳にチュウしただけじゃんよ。ほら、隣、来いって」

腰を抱き寄せて、離れないようにするけど、身体を逸らされちゃう。