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「すげぇね(笑)」
ちゃーんとね、そんな無邪気なシンデレラの姿も撮りましたよ。
『ふふん。今日はなんだかいい事ありそうです！あっ、違う。もう、いい事してますね。翔くんと旅行……ね？』
「はは！ね、すげぇいい事だね？」
『はい……///』
少しはにかんでまた空を見上げると、後ろで腕を組んで、さっき取った紅葉の葉を指でクルクル回しながら、俺の少し前をゆっくり歩いてく。
葉の間からの木漏れ日が、Aちゃんに降り注いで
付き合い始めた時より伸びた髪が煌めいて
秋の少し冷たい風に綺麗に靡びかせてる後ろ姿が、めっちゃ絵になる。
風に葉が揺れる音、川のせせらぎの音が心地よく耳を掠める、爽やかな秋晴れの昼下がり。
「ね、人が少ないとこでさ、写真撮らねぇ？」
『良いですね！』
「あ、あの、散歩してる人に頼も」
公園内を散歩をしてた女の人達に撮ってもらう。
「どうせならさ、腕、組みませんか？」
『ふふ、はい！』
お互いに微笑んだ顔を見合わせながら、道の真ん中で寄り添って、写真を撮ってもらった。
「『ありがとうございます』」
その、撮ってくれた写真がすげぇ綺麗で、しかもAちゃんが可愛く写ってたから
「これ、待ち受けにしよ(笑)んで、みんなに自慢する。可愛いだろって」
『やめてください！恥ずかしいですー』
「いーじゃん(笑)明日、にの達に自慢しよーっと」
照れるAちゃんを無視して早速待受にする(笑)
彼女の待受とか、良い歳して脳内花畑かよって。
でもさ、Aちゃんとだったらそれで良いかなって。
Aちゃんもストレートに愛情表現してくれるから、俺も言葉はまだ恥ずかしい分してあげたいし。
それに待受とか目に見て分かるから嬉しいじゃん？
だって好きじゃなかったら、待受なんかにしないんだから。
『あっ、翔くん、ベンチ！座りませんか？』
Aちゃんが指差す方は、ちょっとした広場になってて、ベンチが幾つか置いてある場所。
「良いね、ちょっと座ろっか」
Aちゃんに手を引かれるように、ベンチに向かって歩く。
いつも通り俺の左側に座ると、鼻から息を吸い込む音がした。
『……秋の匂い、しますね。ここで本読んだら凄く良い絵になりそう』
「ねぇ、読書の秋」
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作者名：鈴
| 作成日時：2015年10月10日 18時
