鈴蘭の咲く頃4【ars/S.S】 (ページ1)

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マーメイドページ1

ジリジリと素肌を焼かれるような、暑い暑い夏の日。

母「気をつけるのよ？」

『はーい！行ってきまーす！』
「行ってきます」

今日は海に行きます！！

この前選んだ可愛い水着姿が見られるから

俺も数日前からウッキウキ(笑)

『海、楽しみです！』

「ねぇ！俺もー。今年初めての海だし」

『私は……2年振りです！』

2人でさ、いちゃいちゃしながら浮き輪に浮かんで？

一目も気にしつつ、隠れてキスなんかしちゃって？

砂浜に寝転んで、日焼けしたねー！痛いー！

なんて甘い甘い甘ーいのを想像して

年甲斐もなく、柄にもなく、何日も前から顔が緩んでんだ。

向こうに行ってから着替えるのは面倒だから

2人してすでに水着を服の下に着てる。

そして今日のAちゃんは、上はパーカーだけど、珍しくショートパンツで、そこからは綺麗な足がすらっとお目見え。

柔らかそうな太もも……。

その足に触りたくてウズウズする。

『海日和ですね。あっつい』

「ねぇ。超焼けそう」

『日焼け止め塗らないと』

「塗ってあげよっか？」

定番でしょ？砂浜に寝転んでお互い塗り合うの。

それに、Aちゃんの柔らかくて吸い付きそうな肌にも触れちゃったりして？

水着の下もちゃんと塗ってね？

ぅーわ、すっげぇやらしくね？(笑)

塗りたい塗りたい塗りたい！

ベッタベタに塗りまくりたい！

その光景を想像して、めっちゃ浮かれてたのに

『あ、大丈夫です。お母さんに塗ってもらいましたから。翔くんは塗りましたか？』

ぅは、マジかよ(笑)

呆気なく俺のボディタッチ作戦実行できず。

「えっ、あぁ。じゃあ塗ってもらおうかな」

『任せてください！！』

うーん……。

Aちゃんってこういうことに対して微妙に隙がないんだよなぁ。

話し方とか、行動はおっとりしてるのに。

俺の前で普通に寝ちゃうくせに。

・

海に着いて、海の家に荷物を預けて、パラソルを立ててもらう。

『すごい人。1人くらい知り合いいてもおかしくないですね』

「ねぇ。迷子にならないようにね？」

『はぁい』

シートも敷いて、取り敢えず運転で疲れたし、朝早かったからジュースを飲みながら休憩。

『翔くん、日焼け止め塗ります』

「あ、ありがとう」

まぁ、普通逆だけどね……(笑)

シャツを脱いでうつ伏せに寝転ぶと、Aちゃんの小さな手が俺の背中に滑るように日焼け止めを塗っていく。

すげぇ気持ちいい……。