鈴蘭の君【ars/S.S】《完結》 (ページ2)

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俺たちの高校は少子化で、ここ数年、定員割れが酷くて

高校2年の時、男子校から男女共学になった。

でも、男女共学になった1年目に入ってきたのは

編入生として、2年生が2人、新入生の1年生が4人。

たったの6人だけだった。

各学年、4クラスで、そのうちの1クラスは進学クラス。

で、俺らがいるのは進学クラス。

智「ここには絶対入んないでしょ～」

「だろうねぇ(笑)」

雅「中学以来の男女共学クラスになるかなって期待したのにねぇ」

潤「入ったとしても男女共学クラスっていうには程遠い割合だけどな(笑)」

和「ですね。でも、こんな男臭い進学クラスに入ってくるヤツなんて、根暗か、ブスかどっちかでしょ？」

翔「言い方(笑)」

雅「そうかなぁ。どうする？すげー可愛かったら？」

潤「期待しすぎんなよ？」

智「まぁ、それくらいしか楽しみねぇもんな(笑)」

先「はい、おはよう。春休みはたのしかったかぁ？まぁ、しかし、ここは去年と同じ顔ぶれでつまらんなぁ？」

進学クラスは3年間クラスが変わんないから、本当につまらない。

先「さっきの始業式でも言ったと思うが、2年生に2人、女の子が入ってくるぞぉ？こんな野蛮な狼の中に入れられるか弱い羊は可哀想だな！」

相変わらず訳のわかんねぇことを言って、豪快に笑う担任。

＊「どうせ、進学クラスには入ってこねぇだろ？」

＊「入ってきたとしても、ガリ勉タイプの子だよ」

＊「間違いねぇな(笑)期待するとバカ見るぞ」

みんな同じことを考えてるみたいで、ざわざわする。

先「はいはいはい！なんとぉ？そのうちの1人がぁ？この進学クラスに入ってきまーす！」

「えっ……！！」

その言葉に、さっきとは違ったざわめきに変わって、みんなの目が一斉にギラつき始めた。

みんなどこかで期待してたんだよ？(笑)

Aのこと。