206話 家庭訪問2 ページ4
オールマイト「今の雄英に不安を抱かれるのは、仕方のないことです。しかし雄英ヒーロー達もこのままではいけないと…変わろうとしています！」
相澤「どうか"今"の雄英ではなく"これから"の雄英に目を向けて頂けないでしょうか」
祖母「…」
相澤「俺が、いえ…俺たちが、必ず虹美さんを立派なヒーローにしてみせます。自衛の術を授けます。虹美さんのことで、千代さんに涙を流させることは絶対にさせません」
祖父「…」
オールマイト「例え仮に我々の命に変えてでも、優威少女を守り、育てあげてみせます」
祖母「……ﾊｧ…」
祖父「千代！」
力が抜けたように、祖母がゆっくりと地面にへたり込んでしまう
そして何かを語るように口を開く
祖母「…やっぱり…嫌です……相澤くん、俊典くん、私は雄英やあなた達教師のことが嫌いなわけではないの」
相澤「…はい」
祖母「私はただ、今の幸せが壊れるのが怖いのよ。息子と嫁さんが亡くなってから、あの子が…いなくなるのが嫌だったの…私はあの子だけでも幸せになってほしかったの。ただ…それだけなのよ」
オールマイト「千代さん…」
祖母「だから…命には…代えないでちょうだい…」
その言葉に二人は顔をあげる
祖母「ちゃんと生きて、守って、立派に育ててちょうだい。それを約束してくれてるのなら…私は折れます…」
オールマイト「もちろんです！」
相澤「……約束させて頂きます」
祖母「えぇ…」
祖母は立ち上がり椅子に腰掛ける
でも本当は、嫌なの…だけど、虹美…あなたは誰よりも大事な孫娘…失いたくはない…だけど、あなたは決してくじけなかった…その思いをお祖母ちゃんはちゃんと答えるわ…
祖母「座ってちょうだい、二人とも」
相澤先生とオールマイトは言われた通り腰掛ける
祖母「虹美はね、小さい頃から無理をしている子だったの、両親を失ってから強くなるって一生懸命頑張ってたわ。原さんの剣術を教えて貰ってあの子は立派に成長した」
祖父「まあな、わしが強く鍛え上げたからな。絶対に強くなるなと確信していたが、まさかあれほど成長したのは驚いたよ。何せ、虹美は父親の約束を守るために強くなると言っていたな」
相澤「確かにそう言っていました」
オールマイト「そうだな」
祖母「そういえば俊典くん、あなたの負った怪我治ったって聞いたけど」
オールマイト「そうですね、優威少女が私の負った怪我を治してくれたおかげで胃が再生されていました。感謝しきれないです」
祖母「そうよかったわ。虹美が治してくれたのね」
その後家庭訪問を終えてオールマイトと相澤先生は帰っていった
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作者名：N.I | 作成日時：2022年8月29日 21時
