[特撮] silver bullet 2 <短編>

○最期の晩酌/RT龍騎 ページ40

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以前書いた"寒夜の晩酌"の続きです。







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みんなとの晩酌会、楽しいのに酔いが回ってきて頭がふわふわする。




「…Aちゃん、もう飲まないで」




隣に滑り込んできた真司が、私の手からグラスを奪った。そのまま残っていたお酒を彼に飲み干される。




「酔いやすいなら早く言ってよねー、なに1人だけ赤くなってんのバカ」



芝浦が顔を覗き込んでそんなことを言ってきて、反論できずふいっと目を逸らした。



「体起こすの辛かったら俺にもたれていいですよ」
「何言ってんの、だめに決まってる」



吾郎ちゃんがせっかく言ってくれたのに芝浦が拒否して間に割り込んでくる。うるさい。



「芝浦、こいつの為に何か飲み物買ってきてやれ」



蓮が頬杖をつきながらそう言うと、芝浦は顔を明るくして駆け足でどこかへ行ってしまった。



「やっぱりバカは単純だな」



蓮は彼を嘲笑う様にそう呟いて、ぐいっとグラスを空にする。もうかなり飲んでいるはずなのに全く酔っていない。他の人もそうなんだろうか。


周りを見渡すと海之と目があって、困った様に微笑まれた。彼の手元にもまだグラスがある。



「海之も強いの…？」
「強い方ではないよ。だけどAみたいにすぐ赤くなるほどではない」



ふふっと笑っているけど、完全にからかわれているのが分かる。もしかしたら彼も少し酔っているのかもしれない。


そんな海之とも、心配そうにこっちを見ているみんなとも、殺し合わないといけない。この時間が終われば始まってしまう現実に、思わず目尻が熱くなる。



「おい、泣き出したぞこいつ」



浅倉が面倒そうに、でも面白そうに私を指差す。



「手塚のせいだ！！」
「俺は何もしてない」



真司が勢いよく立ち上がって海之の元に向かう。それをぼーっと眺める視界は歪んだままで、涙が止まらない。



「Aさん、どうしたんですか」
「泣き上戸なだけだろ」



気が気じゃなさそうな吾郎ちゃんに蓮がぴしゃりと返す。





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