[特撮] silver bullet 2 <短編>

○欲望/桜田ヒロム ページ18

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「ヒロム、何かほしい物ある？」









唐突に投げかけた質問。
案の定、目の前でくつろいでいた彼は動きを止めこちらを凝視する。







元々大きな瞳が更に大きくなって、まるで子どもの様だった。






耐えきれず私が笑いだしても、ヒロムは目をぱっちりを開けたままで瞬きする気配もない。









「…どうした急に」








「ううん、今ぱっと思いついただけだけど」









ヒロムには、いつも感謝してるし。
なんて、言葉にする勇気はなくて笑顔で誤魔化す。









普段戦闘三昧な彼だって、物欲くらいあるだろう。
あまり高価なものを欲しがる様な人柄でもないと思う。









「何か買おうとしてくれてるなら、気持ちだけでいいんだぞ？」








「…でも」








「そんな欲しい物ないし。な？」









若干落ち込み気味の私をなだめる様に、彼はぐしゃぐしゃと私の頭を撫でた。
そういうところがずるい。









ヒロムに聞いても本人は絶対そう断るだろうと分かっていたけれど、黙って何かプレゼントしたとしても彼はきっと倍返しをしてくる。
それでは意味がない。









「んー…そうだなぁ、俺の欲しい物か」









きっと何も思いつかないのが本人も不思議だったのだろう。
腕を組んで彼は考えて始めた。









「あっ、ある」









「っ、ほんと？」









予想外なことに、あっさりと肯定の返事が返ってきた。
人間なんて意外と、ないものも考えてみたらあるものだ。









「…俺、Aが欲しい」









「私、？」









…それ、ってつまり。









彼の意図を察した瞬間、ぐるりと反転する視界。









「…プレゼント、してくれるって言ったよな」









ああもう、この人はほんとうにずるい。









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リクエストありがとうございました〜！
甘めなヒロム…こんなので良かったでしょうか…

○取り愛/迅・不破諫→←○敵同士/エンター

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