不機嫌/ナダ ページ15
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「あれ？…A？」
突然自分の名を呼ばれ、彼女は横を向いた。
すぐには彼を思い出せなかったが、ある瞬間ひらめく。
昔の友人とはそういうものだろう。
「…あー！」
「やっぱAか、久しぶり。別人かと思って焦った…」
面影の変わらない彼に懐かしさを覚え、彼女は笑った。
昔話をしながら彼のことを思い出す。
そういえばこんなことあったなあ、と話題は尽きることなく展開された。
──背後に佇む人影に気付かないほど。
「…お前さん、誰や」
腹の底に響く様な声に驚いて振り返れば、へらりと笑顔を浮かべるナダがいた。
だがあのいつもの優しい笑みでは無い。
目が、笑っていない。
「…もしかして、デート中でした？すみません、邪魔しちゃいましたね」
普通じゃない雰囲気に顔を強張らせ、Aに挨拶を告げると彼は踵を返した。
残された彼女も表情を曇らせる。
「あ、のナダさん」
ぐい、っとAの手を掴み、ずんずんとナダは前へ進む。
手が繋がれていることだけが彼女の救いだ。
「あの人は古い友達で…ただ昔話してただけなんです」
ナダの足が止まる。
しかし静止したのも束の間、彼はAの両手を掴んで壁に押し付けた。
「…Aは、可愛いんやから」
至近距離で放たれる褒め言葉に、耐えきれず彼女は目を逸らした。
「あんま、他の奴に愛想振りまくんやない」
俯こうとするAの顎を包み、持ち上げる。
そのまま、ナダは彼女に触れるだけのキスを落とした。
「…嫉妬してまうやろ」
小さく、彼は呟いた。
「っナ、ダさ」
再び降り注ぐキスの雨。
──それは、彼の愛の量に等しかった。
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桜もち。＠椿くん推し(プロフ) - 今更ながらコメント失礼致します✨✨ちょこちょこ読ませて頂いていたのですが、このシリーズ、マニアックなキャラもいてとても嬉しいです………！！影山瞬くんの夢少ないので本当に救われました…………💖これからも応援しております！ (5月12日 19時) (
レス) id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - めぐみさん» そう言って頂けて何よりです！！こちらこそリクエストありがとうございました^^ (2021年5月7日 21時) (レス) id: 5788508e88 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - ありがとうございました、楽しかったです！ (2021年5月6日 10時) (レス) id: 5c66241426 (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - めぐみさん» 返信遅くなってごめんなさい>< リクエスト了解しました！ (2021年5月2日 19時) (レス) id: 5788508e88 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - コメント失礼します、同じリクエストが被ってしまいすが、グラファイトと滅に取り合いされるお話を読んでみたいです！無理なら大丈夫です… (2021年3月18日 22時) (レス) id: 5c66241426 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめ | 作成日時：2020年3月6日 15時
