【スナフキン】流星の季節2 (ページ8)

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かくれんぼからの大事件ページ8

「1～2～3～4～」

ムーミン屋敷に響くスニフの声。

一斉に走り出すみんな。

結局ピンク色の雲は全部消えてしまい、

私たちはかくれんぼをして遊ぶことになった。

「そんなに迷ってるならスナフキンと一緒に

クローゼットに隠れればいいじゃない(笑)」

急にキッチンの鍋の中からミイの声がする。

『無理(笑)心臓もたないよ(笑)』

ミイ、まったく恐ろしい子。

スナフキンは結局パパの書斎のドアの後ろに隠れたみたいだった。

「一緒に来るかい？」

とか言われたけど、これ以上心臓に負担がかかるのは避けたいので

丁重にお断りした(笑)

けれど、私は後悔することになる。

多少心臓に悪くても、スナフキンと一緒に隠れておけばよかったと。。。

＊＊＊＊

結局時間内にいい隠れ場所を見つけられなかった私は、

苦肉の策としてあのシルクハットに隠れることにした。

まさか誰もシルクハットに隠れるとは思わないだろうし。

案の定スニフはシルクハットなんかに見向きもせず、

他のみんなを探しに行った。

スナフキン、フローレン、ムーミンにミイ

ほどなくしてみんな見つかっていく。

今回は私の勝ちかな。

そろそろだろうと、みんなが集まるリビングに

出ていこうとしたけれど、シルクハットからうまく出られない。

『??』

しかもなんだか体に違和感を感じる。。。。。

『(あれっ??声も出ない??)』

手足をみれば、もはや人間のそれではなくなっていた。

『(どういうこと!?)』

肉球のついた手足に、ふんわりとした豊かなしっぽ。

『(私、どうしちゃったわけ!?)』

みんなが私を探しに部屋を出て行った隙に、

ムーミン屋敷を脱出する。

小川の淵に行き恐る恐る水面を覗き込む。

そこに映っていたのは、銀色の毛並のキツネだった。

『(どうしよう。

ムーミン屋敷に戻ったとしても、声が出ないから

私がAってことをみんなに伝えられない。。。)』

きっと何かの魔法だ。

原因は分かってもこの体じゃ何も解決できない。

『(私にできることは、時間がたって自然に魔法が解けるのを待つだけ。)』

急にいなくなったことを心の中ででみんなに謝りながら、

川沿いをとぼとぼ歩く。。。

しかし。。いやなことは重なるものだ。

「お!めずらしー!キツネじゃねーか!」

恐る恐る振り向けば

何とも楽しそうな表情のスティンキーが立っていた。