無機質な箱の中の僕。 (ページ2)

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第1話最優秀賞一ページ目ページ2

ザーザーという騒がしい雨の音で目が覚め体を起こす。

「なんだ、まだ6時か」

起きる時間にはまだ早いが、目が覚めてしまったので重い体でベッドから出た。

母は、今日も仕事で朝までコースだ。

時計の針が秒針を刻む音しか聞こえない静かな家の中で僕は今日も静かにパソコンを開いた。

そして、占いツクールというアプリの執筆中である小説の続きを考えた。

僕の小説は主にファンタジーで、一応星は赤色で最近は順位がうなぎ登りの人気小説だ。

僕は将来小説家を目指している身なので、ここで評価を貰えることは大きな自信に繋がる

学校では夏休み中に書いた三つの作品をコンクールに出している、そういえば結果が返ってくるのは
今日だったっけ。

僕は一つ話を書き終えてパソコンを閉じた。

一つ目が、青春がお題の小説コンクールで

二つ目が、仕事がお題

三つ目が、ミステリーだったかな

正直言って一つ目のお題の作品には自信がない。

なぜなら僕は、キラキラした青春というよりも人間関係のもつれやその他諸々の青春の悪いところしか詰まっていないような小説を書いたから。

だけど青春なんてそんなもんだ。

誰かが恋愛して誰かが傷ついて誰かが慰めて
そしてまた誰かが恋をする。

誰かが悪口を言って誰かが傷ついて誰かが慰めて
慰めたやつは結局また悪口を言われる。

そんなもんだよ。

学校なんて

薄っぺらい紙で作られた人形の劇場だ。

キラキラした青春なんてクソ食らえ

僕はそんな小説ばかり書く、そんな僕の作品が好きな人もいれば嫌いな人もいるだろうね。

だけど僕は誰になんと言われようと自分の好きなように書く。

誹謗中傷なんて気にする暇はない。

ふと時計を見るともうすでに７時をまわっていた。

「今日も学校か。」

僕は重い足取りで学校の準備を始めた。

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第1話はまだ続きます。