24 車中 貴女side ページ26
「うん...完璧!多分!」
時刻は午前7:30。いよいよ、今日だ。
約束の時間まで30分ほどあるが、鏡を何度も見直して、準備は万端だ。
JKの振りをして学校に行っている時はほんの少ししかしてない化粧も、今日は、ちょっと気合を入れてみた。
...今の高校生って化粧するのかしら。
読みかけだった小説を読んでいると時間になったようで、携帯が鳴った。
“着いたので、準備が出来ていたら駐車場まで来てくださいね。”
返事は...しなくていいか。
最後にもう一度だけ鏡で姿を確認して、外に出た。
駐車場まで行くと、見慣れた車があった。
運転手はやっぱり安室さんで、こちらに気づくと降りてきてくれた。
白と黒のボーダーのカットソーに黒のジャケット、カーキ色の7分丈のパンツ。
ラフだけど清潔感があって、私の好きな感じの服装だ。
「おはようございます!今日はよろしくお願いしますね。」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
家まで迎えに来てくれるし、相変わらず車に乗る時にはドアを開けてくれるし、まるで、お姫様になったような気分だ。
「実は、こうやってどこかに遊びに行くなんて久しぶりなんですよ!だから今日はすごい楽しみなんです!」
駐車場から車を出し、最初の角を右に曲がったところで、安室さんが言った。
「そうなんですか!私も、この間蘭達と買い物に行ったくらいで、全然遠出はしてなかったです!」
そこから、蘭達の話になり、毛利探偵と解決した事件の話になり、ついにはコナン君の話になった。
「コナン君がいると、必ずなんかしらの事件が起こるんですよ。しかも、事件の解決に役に立ちそうな証拠を見つけてきたりして、本当に不思議な子です。」
「へぇー、あのコナン君が...すごいですね!この間ポアロに来てくれた時には全然そんな感じがしませんでした!」
あたかもこの間知り合ったかのように振る舞う。
が、実際に初めて出会ったのはキールを組織に奪還させたあの一件の時だ。
小学生離れした頭脳と、あの赤井さんとあんなに楽しそうに話せるのは...うん、只者じゃないと思う。
「コナン君と事件に遭遇すれば、すぐ感じると思いますよ。」
語尾に、笑、とつきそうな表情を見せた。が、
安室さんはコナン君の事も探っているのだろうか。
ぼんやりそんなことを考えていたらどうやら目的地についたようで。
助手席のドアが開いて手を差し伸べられる。
「さあ!今日は遊びましょう!Aさん!」
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零(プロフ) - ギャグじゃない、ぴえんって、ギャグ大好き過ぎて草ギャグ大好きな人、好きです← (2020年5月8日 4時) (レス) id: 65b70f381b (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - アオさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。ご心配ありがとうございます。作者、生きてます。更新したのでよかったらまた読んでやってくださいませ。 (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - のんのんさん» お返事が遅くなって申し訳ありません。応援ありがとうございます!中々亀さん更新になってしまうのですが...頑張ります!! (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
アオ - はじめまして。この作品暫く更新されていませんが、大丈夫ですか? (2018年5月5日 20時) (レス) id: e874f23264 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - すごくいい話ですね! 応援してます! 更新頑張ってください!! (2017年5月7日 17時) (レス) id: 925f4d298b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リリィ x他1人 | 作成日時:2016年5月5日 17時