17 お客様は 貴女side ページ19
「来週の日曜日ですか...ちょっと待ってくださいね
...大丈夫です!空いてます!」
トロピカルランドに行く日を尋ねられ、
仕事でも使っているスケジュール帳を開いてそう答えた。
「じゃあその日に行きましょう!
詳しいことは連絡しますので!」
表情の明るくなった彼を見ると、やっぱり組織の人間なのか疑ってしまう。
来週の日曜日...なにか情報を掴めるといいのだけれど...それか信用を得られれば。
1人のお客様が来店された。
安室さんといらっしゃいませ、と声を合わせる。
このお客様...明らか日本人ではない色素の薄い髪に、女優帽とサングラスで顔を隠してはいるが、隠しきれない整った顔立ち
.....ベルモット。
任務では直接組織と対峙したことはないので(そのため今回の潜入を任された)、仲間から聞いた特徴を当てはめただけだが、
バーボンのいる店、と考えればベルモットで間違いないだろう。
これはベルモットとも接触するチャンス...と思い早速オーダーを取りに行こうとするのだが
「Aさん、そろそろ厨房の方やってみましょうか」
そりゃそうか。
「わ、わかりました!やってみます!」
私が気づいてバーボンが気づかない訳ないし、
無理して疑われるのも嫌なので素直に従う。
あんまり見つめすぎないように厨房から様子を探るのだが、安室さんの身体でやり取りが見えない。
盗聴器の類は仕掛けていないので、困った。
しばらくすると、安室さんがこちらにやって来て
「Aさん、今日はもうあがってしまって大丈夫ですよ。」
「えっ、でもまだお客様が...」
「あのお客様は僕の知り合いなので大丈夫ですよ。それに、蘭さん達が来てお疲れでしょう?あがっちゃってください!」
部外者には聞かれたくない話をする、ということだろうか。
しぶしぶ更衣室に戻り、制服に着替えてから裏口から路地に出てジェイムズさんにメールを打った。
思考を巡らせる。
バーボンとベルモットが接触した。
バーボンはポアロ、そして毛利探偵の助手として潜入している身なので、ベルモットがバーボンに何かを伝えたという可能性が高い。
とすると新しい任務か情報か...
どちらにしろ今まで以上に気をつけなければ...
大きなため息をついた。
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零(プロフ) - ギャグじゃない、ぴえんって、ギャグ大好き過ぎて草ギャグ大好きな人、好きです← (2020年5月8日 4時) (レス) id: 65b70f381b (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - アオさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。ご心配ありがとうございます。作者、生きてます。更新したのでよかったらまた読んでやってくださいませ。 (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - のんのんさん» お返事が遅くなって申し訳ありません。応援ありがとうございます!中々亀さん更新になってしまうのですが...頑張ります!! (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
アオ - はじめまして。この作品暫く更新されていませんが、大丈夫ですか? (2018年5月5日 20時) (レス) id: e874f23264 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - すごくいい話ですね! 応援してます! 更新頑張ってください!! (2017年5月7日 17時) (レス) id: 925f4d298b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リリィ x他1人 | 作成日時:2016年5月5日 17時