16 お仕事 安室side ページ18
ベルモットは水の入ったグラスに手をかけながら口を開いた。
｢あなた、随分あの子のこと気に入ってるみたいじゃない。｣
厨房の方をチラッと見た。
｢...それがあなたに何の関係があるっていうんですか。｣
ベルモットにAさんのことがバレていたのか。
食事に行った時につけられていた...？それともずっと監視を...？
｢わかってるでしょうけど、あなたと親しくなければなるほど、あの子に危険が迫るってことなのよ？｣
｢...わかってますよ｣
わかっているとも。僕が組織にいる限り正体がバレなくても危険でない保証はない。
もちろん、公安からのノックだとバレてしまえばますます危険は増す。
だから彼女を諦める...なんてことはしたくない。彼女のためにも、仕事の失敗だけは許されない。
表情が固くなりすぎないように造りものの笑顔を見せた。
｢わざわざそんなことを言いに来たんじゃないですよね？｣
｢もちろんよ。その前にあの子...奥にやってくれないかしら？あと、コーヒーお願い。｣
かしこまりました、とウェイターらしくお辞儀をする。
そしてAさんに声をかけた。
｢Aさん、今日はもうあがってしまって大丈夫ですよ。｣
｢えっ、でもまだお客様が...｣
｢あのお客様は僕の知り合いなので大丈夫ですよ。それに、蘭さん達が来てお疲れでしょう？あがっちゃってください！｣
僕とベルモットに関係があることはあまり知られない方がいいのだが、あれだけ話をしていたらもうバレてしまっているだろう。
彼女はしぶしぶ更衣室の方に行ってくれた。
｢お待たせしました。コーヒー、です。｣
お店のドアにクローズの看板を出した後、ベルモットにコーヒーを出した。
向かい合った椅子に座る。幸い外はもう暗くて部屋の照明も消してしまっているので外から中を見ることはできないだろう。
｢それで？用はなんなんですか？｣
｢今度ここら辺で組織がある取引をやるからその様子を探れっていう命令がでたのよ。あなたそういうの得意でしょう？｣
｢取引の様子を探れということは...その取引を行うメンバーにノックの疑いがある、ということですかね｣
｢そう。取引は来月の2日。2週間後ってところかしら。｣
2週間後...Aさんとトロピカルランドの翌日か。
｢あなたのことは取引の見張り役ってことになっているから｣
頼んだわよと、机に千円札を置いてポアロを出ていってしまった。
___
テスト終わりました！！
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零(プロフ) - ギャグじゃない、ぴえんって、ギャグ大好き過ぎて草ギャグ大好きな人、好きです← (2020年5月8日 4時) (
レス) id: 65b70f381b (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - アオさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。ご心配ありがとうございます。作者、生きてます。更新したのでよかったらまた読んでやってくださいませ。 (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - のんのんさん» お返事が遅くなって申し訳ありません。応援ありがとうございます！中々亀さん更新になってしまうのですが...頑張ります！！ (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
アオ - はじめまして。この作品暫く更新されていませんが、大丈夫ですか？ (2018年5月5日 20時) (レス) id: e874f23264 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - すごくいい話ですね！ 応援してます！ 更新頑張ってください！！ (2017年5月7日 17時) (レス) id: 925f4d298b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ x他1人 | 作成日時：2016年5月5日 17時
