いつまでもふたりで (ページ1)

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大人になったらページ1

『ドラコは大きくなったら何になりたい？』

私が8歳の頃、幼なじみのドラコに聞いた言葉。
たしか、その日はドラコの家に招待された日だ。
私の親とドラコの親は学生の時から仲良く、生まれてからずっと隣にはドラコがいた。

親同士がしていた会話は、8歳の私たちには難しく、2人でドラコの部屋で遊んでいた。ドラコは大人になったら何になりたいんだろう、ふとそんな疑問が出てきてドラコに聞いた。

ドラ「んーそうだな、大人になったらか」

考えたこともなかったな、そう言ってドラコは笑った。
しっかり者のドラコがなりたい職業がないのは意外だった。

『私ね、大きくなったらお嫁さんになりたい！』

ドラ「お嫁さんか」

『お姫様みたいなドレス着て結婚式するの！』

お母様に手作りのケーキを作ってもらって
お父様の大好きな赤色で花束のブーケを作ってもらって
お兄ちゃんは私が結婚する時大泣きするだろうなとか
色んな妄想が浮かび上がってきた。

『世界で1番大好きだと思える人と出来たらいいな』

まだ見つかってないけどね、と笑いながら補足した。
向かいのベットに寝っ転がっていたドラゴは
私が座っていたソファの隣にきた。

『ドラコ？』

ドラ「…大きくなったら僕のお嫁さんにしてやる」

そう言ってドラコは触れるようなキスを私にした。
その時のドラコは大人びいていて8歳とは思えなかった。
初めてのキスはケーキのような甘い味がして
ちょっぴりくすぐったい感じだった。