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帰り道。
昔から登下校は、ハニとずっとしていたが
Aの家は駅の近くらしく、そこまで一緒に帰っている。
そっからは、Aの話を散々聞かされた。
「どうしよう...、私、 一目惚れなんて信じてなかったけど
なんかこう、胸にぐっとくるものがあったの」
「目が離せなかった。この人じゃなきゃ、って思った。
なんだか変だよね。」
ほんと、聞いてて辛い
俺がどんな思いでこの話を聞いていると思ってるの。
「そういえば、話したりとかしたの？」
今知られるわけにはいかない。
だから必死に気持ちに蓋をしながら聞いた。
「へっ！？そんな、できない！」
「じゃなきゃ前に進まないじゃん。」
「...そうだね、明日頑張ってみるよ」
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Aと分かれて、電車に乗る。
「シュア、お前いいやつだな。」
ハニ、やっぱり分かってたんだね。
でも俺はいいやつじゃないよ。
ずっと想ってきた俺じゃなくて
どうして初対面の人にAの心がうばわなくちゃならないの、とか思ってるもん。
でも、あのときは
「どうすることもできなかったから。」
「...お前、泣きそうだぞ」
そんなことないもん。
ハニは黙り込んだ俺に話かけることなく、最寄りについたのでハニにわかれを告げてから家にかえった。
―――
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作者名：こはる | 作成日時：2018年1月20日 19時
