どうか君の目に (ページ2)

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「じゃあ次の人」

始業式も終わり、今は自己紹介の時間。

このクラスには運良くハニもいた。

俺も順番はもう回ってきたし
Aもハニもいるし別にほかの人と関わる必要もないかって思って聴き流していた

あ～、だるいなあ
早く終わらないかなあ

そんなことを思っていたらかっこいい人が自己紹介していた
一応前は向いていたのでちゃんと顔は見ていた

ふわふわした感じだな。

「はじめまして～、ムンジュンフィです
特技は武術とかまあいろいろあります

よろしくお願いしまー...」

...？どうしたんだろう
ぐるっと教室を見回しながら挨拶をしていたが一方向を見て固まっている

「？どうした？」

「あ、いえ、なんでもないです
1年間よろしくね～」

不思議に思い見つめていた目線の先を追うと

そこには固まったAがいた。
心做しか顔は赤かった

A？

もしかしてかっこいいから見惚れてた？

まさか、あのAが。
男になんて興味もなくてイケメンなんて尚更相手にしなかったAが

「まさか、ね」

いや、昔からの知り合いとかそういうのだよね。

自分が思っていた“まさか”の出来事が起こっていたなんて
俺はまだ知らなかった。