二十六 ページ29
「連れ待たせてんの、だから無理」
「そんなこと言わずにさぁ」
甘ったるい猫なで声でベタベタと五条の体を触る女の人達
不機嫌そうに顔を歪ませる五条
なんだかとても、胸糞悪い
チリンッと店のドアが開いた音に反応したのか、ちらっと五条がこちらをむいた
「あ、A」
五条がそういうと、女の人達はあからさまに嫌そうな顔をして「行こ行こ」といって行ってしまった
「ごめん、取り込み中だった...？」
「んなわけねぇだろ、あっちが勝手に.....
なんか買ったのか？」
なぜ渡せなかったのだろう
綺麗な青色の宝石が目に写って、わざわざ五条を外で待たせてまで買ったのに
何故かその小さなプレゼント用の箱を目の前の彼に渡すことが出来なかった
「A...怒ってんの？」
そんなわけないだろう
そう言いたいのに口が動かない
ただただ、さっきの光景が脳内にこびりついて離れない
ズキズキと痛む胸を隠すように私はふるふると弱く首をふることしかできなかった
そして五条は何を思ったのか、私の手をとって歩き始めた
「....五条...？」
「....さっきのは、その.....」
わかってる、五条が何も悪くないのなんて
付き合ってないのに、好きですらないのに、こんな気持ちを抱くなんて間違ってる
途中までそう言って五条は先を言うのをやめた
そして、ぽつりと「楽しかったかよ」そうこぼした
「え？」と私が聞き返すと、目を合わせず、前を向いたままもう1度ぶっきらぼうに
「楽しかったかよって聞いてんの」
驚いた
「まあ....」
「俺は楽しかった」
彼はそう言って私の顔を見た
その目は綺麗な青色だった
「私も、別に楽しくなくはなかった」
「ふはっ、どっちだよ」
私がそういうと五条は本当に楽しそうに笑った
まだ日も落ちていない午後だと言うのに、
私たちはまるでクリスマスで浮かれた人達のような、そんな惚けた顔をしてたんだと思う
9月なのにも関わらず、もっと冷たい風が吹けと
強く願ったのを覚えている
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麗(プロフ) - こちらこそすみません……… (2021年1月23日 12時) (
レス) id: ac3a1d0896 (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 麗さん» すみません...どうにもできなくて...(( (2021年1月6日 21時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - あらら?? 私の方がバグってるだけですかね……… (2021年1月6日 11時) (レス) id: ac3a1d0896 (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 麗さん» あれ？私の方では「ここに」になってるんですけど....(( (2021年1月4日 14時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - それで、なんで~ のところなので多分主様々の言ってるところであってるかなと思います (2021年1月4日 12時) (レス) id: ac3a1d0896 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ホウ酸 | 作成日時：2020年11月21日 12時
