単純なヤツ ページ9
花巻side
お風呂から上がって休憩所に行くと、
鼻歌なんて歌いながらニヤついている、例の梟谷の子がいた。
まだ出たばかりだからか。
濡れた髪が妙に誘ってくる。
そんな事を考える俺はイケナイ親父ですか。
思わず声をかけてしまった。しかも耳元で。
案の定、可愛い『きゃっ』ではなく『ぎゃっ!』だったけどね。
このAちゃんだっけな?
黙っていれば普通に上の方だと思うんだけどなにか足りないんだよなー
あ、
花巻「B?」
貴女「舐めてるんですか?ぺろぺろですか?」
やっぱり?笑
残念、おれDくらいが好みかも。
貴女「花巻さんだけですか?」
チラッと男湯に視線を向けてポツリと言った
花巻「ん。そー、後からくるんだけどね」
貴女「へー、そうなんですね」
「「…………。」」
気まずっ!!
貴女「あ、暑いですねっ!!お風呂あとって!!」
よっぽど話のネタがないのかありきたりな事をいうAちゃん。
だけど、ほんとに暑いのかTシャツでパタパタと仰いでいる。
…誘ってるんですか?(真顔)
花巻「あのーさ。」
貴女「はぁ…?」
花巻「見えそうなんだけど。」
貴女「見えそうって……。
あ。」
理解したのか、赤面で仰ぐ手を止めた。
そーゆーのも、ヤバいんだけど。
花巻「あんまりそーゆ無自覚しちゃうと
男は我慢できなくなっちゃうよ?
とくに単純な男はね」
ニッと口角をあげて、そっとAちゃんの肩を掴んで押し倒した。
花巻「俺は単純なヤツじゃないから大丈夫だけどさ。
こーゆーことされちゃうの、覚えときなよ」
そういって、
未だに現状を理解できていないAちゃんの唇に
そっと顔を近づけた。
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作者名:AZU | 作成日時:2016年12月22日 21時