10 ページ10
.
北斗くんが、ドリンクを奢ってくれた。店員さんに、「お似合いですね」とか「素敵なカップルです」とか言われて恥ずかしかった。しかも、北斗くんも否定しないでニコニコしてたから余計。
『 私たちカップルに見えるのかな 』
「 そりゃ顔も似てない男女が歩いてたらカップルに見えるでしょ 」
『 恥ずかしいね 』
「 ちょっとね 」
2人で甘いドリンクを飲みながらショッピングモール内を歩く。
「 なんだかんだ言って2人でゆっくり出かけるの初めてだよね 」
『 たしかに。たまに北斗くん迎えに来てくれたときに、ママから夜ご飯のお買い物頼まれることはあったけどね 』
「 たまにはいいかもね、こういうの 」
『 そうだね〜 』
北斗くんとゆっくり話す時間ができて結構いいかも。親とかもいないから思いっきり話せることもあるし。
「 あれ、北斗じゃね? 」
「 え、彼女!? 」
「 JKだべ!? 」
「 北斗ー!!! 」
『 あれ友達? 』
「 あー、そうだわ。」
「 北斗そのJK誰!!! 」
「 めっちゃかわいいじゃん 、何年生? 」
『 え、えっと 』
「 妹だから。樹たちナンパすんな 」
「 え、お前妹いたんだ 」
この人たちなんか見たことあるかも。
あれだ、中1のときに北斗くん目撃したときにいた人たちに似てるし、北斗くんが高校卒業したときに見せてもらった写真やアルバムにいた人たち。
「 えー、何年生? 」
『 1年です 』
「 ぴちぴちじゃん!!!若!!! 」
「 北斗こんな可愛い妹いることなんで隠してたんだよーー!!! 」
「 別に教える必要ないでしょ。Aも構わないでいいから。」
「 北斗たちいま暇なの? 妹ちゃんさえよければ一緒に買い物しない? 」
「 いやA嫌でしょ 」
『 別にいいけど?北斗くんが友達と話してるの初めて見たし、もっとみたい 』
「 北斗妹に北斗くんって呼ばれてんの!? 」
「 妹ちゃんもこういってるし、北斗いいよな? 」
北斗くん、少し嫌そうな面倒そうな顔してるけど絶対少しは喜んでるよね。私も北斗くんの家では見れない姿見れるの嬉しいし。
お友達さんは学校で見る男子より 男 って感じがして大きくて少し怖いけど …
.
508人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:駿 | 作成日時:2021年8月23日 17時