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ついに北斗くんと2人きりで過ごす3日間が始まった。ママたちは朝早くから行ってしまったみたいで、私が起きた頃は北斗くんが料理をしていた。テレビを見ながらぼーっとしてたら当たり前のように目の前に朝食が運ばれてきた。ホットケーキ。美味しそう。
「 昼ごはんは?いるの? 」
『 いるー 』
「 何時頃かわからないけど樹たちくるかもだから 」
『 へー、なんで? 』
「 親いないって言ったらじゃあ家行くわって言われて 」
『 ふーん、お洒落しとこ 』
なーんだ、今日は2人じゃないのか。へえ。
樹くんにまた何か聞かれちゃうかな。
「 お菓子とか酒とか食料買いにいくけどくる? 」
『 行こうかな 』
ママたちは電車やバス、新幹線で旅行に行ったみたいだから車はあったため、北斗くんが運転する車に乗ってスーパーに出かけた。2人でスーパーは久々かも、なんて少し心が踊る。
「 あいつらどのくらい飲むんだろ、一応飲むなら少しは持ってこいって言ったんだけど 」
『 重すぎない程度に買ってけばいいんじゃない? 』
「 そうする。夜鍋パしたいって言うからその材料も買ってこー、お菓子選んできていいよ 」
『 はーい、北斗くん何好きだっけ、お菓子 』
「 俺はなんでもいいよ 」
これはかなり新婚さんみたいだ。めちゃくちゃ楽しいし頬が緩んでしまう …
とりあえず私が好きなお菓子とか数袋もって北斗くんのところに戻った。
「 Aなんか楽しそうだね 」
『 そう?別にいつも通りだよ? 』
「 楽しそうに見えるよ 」
『 久々に北斗くんと買い物できたからじゃない?』
… そう言ったのは私だけど恥ずかしくなってきて北斗くんより少し前を歩く。北斗くん、すごい目を丸くしてたな。かわいかった。
かなりの量を買って重たかったけど「Aはこっち」といって交換してくれた。きゅんきゅんした…すっごくきゅんきゅんしちゃったよ、北斗くん。
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作者名:駿 | 作成日時:2021年8月23日 17時