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松村北斗今日迎えに行くよ。学校近くのコンビニのとこいる。
北斗くんからLINEがきてた。
そこ、うちの学校の生徒のたまり場なんだけどなぁ。
コンビニについた私に車の中から手を振ってくれた北斗くん。中に入ると「いる？」と言ってお菓子とお茶をくれた。
出発しようとした瞬間、北斗くん側の窓がコツコツと叩かれた。「 …誰？ 」と私を見たあとに窓を開けた。私と同じ制服を着た2人の生徒がいた。私もわからない。
「 北斗先輩、覚えてますか…？ 」
「 … えーっと、」
「 あっ、あの…2月に告白したんですけど！ 」
「 ？ … あぁ 」
いや絶対北斗くん覚えてないでしょ と思いながら私も耳を傾ける。
「 彼女さんですか？？ 」
「 違うけど 」
「違うけど」その言葉に少し切なくなったが、肯定してしまったら私の命が危なくなる … きっと全松村担に殺されちゃうから聞き逃しておく。私は妹なわけだし。
「 あ、妹さん …？ 」
「 … あなたになんの関係がありますか？こいつなんかしました？ 」
「 い、いや … 」
「 じゃあ何？ 」
「 あの、まだ私好きです。北斗先輩見たら、また好きだなって思いました。付き合ってください！ 」
「 無理 、ごめん 」
いや無理って。もっといい断り方ないの？北斗くん声低すぎだし冷たすぎない？
「 … っ、どうしたら付き合ってくれますか！？ 」
「 俺あなたのこと知らないし。無理です 」
そういって窓を閉めて発進した。
北斗くん、今までもたくさんの女の子こうやって振ってきたのかな。いつか私もこうされる？
『 北斗くん、いつもああやって振ってるの？ 』
「 変に優しくしてもしつこいだけだし勘違いするだろ。ほんとに覚えてないし。」
『 そう、なんだ … 』
「 普通に怖い。車まで押しかけてきて。ああいうのは俺に湧いてる自分のことが好きなんじゃない？ 」
すこし、恋愛に関して冷めてるのかなと思った。樹くんだったらどうしてるんだろう。
『 モテる人も大変なんだね 』
返す言葉が見つからなくて、そう言った。
私、さっき振られた先輩に明日から目つけられたりしないかな？目つけられたら絶対北斗くんのせいだからね。
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作者名：駿 | 作成日時：2021年8月23日 17時
