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橘先生に頼まれ、私は優輔君の内視鏡検査をする事になった。
隣ではヘリで運ばれてきた男の子の治療をしているが、何やら問題があったのか空気がピリついていた。
「優輔君、今から胃の中を診るね。苦しくないように薬入れるね。」
鎮静剤を注射した。
そして看護師からスコープを受け取り、優輔君の口の中へ入れた。
「…橘先生、これ…」
私は橘先生達にモニターを見せた。
橘先生達はそれを見て驚いていた。
「小さいですが…潰瘍があります。おそらく…胃潰瘍だと…」
胃潰瘍の主な原因は、ピロリ菌、NSAID、刺激物の過剰摂取、暴飲暴食、胃腸炎などに伴う細菌・ウイルス感染、過労…
あとは…ストレス…
前者は優輔君当てはまるとは考えにくい。
だとしたら…
私は優輔君をチラリと見た。
まだ11歳なのに…
移植を待つ生活はストレスが多い。
大人だって待つ生活に耐えられないかもしれない。
子供だって例外じゃない。
色々な事を我慢して、ドナーが見つかる事を信じて毎日を過ごす。
いつその時が来るかわからない恐怖を抱えて…
「抗凝固剤を投与していますから…出血し続ける事は命の危険があります。ですが、幸い潰瘍も小さく、出血も治っているようなのでICUで経過を見てはどうでしょうか？」
私の言葉に橘先生達は頷いてくれた。
そして優輔君はICUに運ばれて行った。
「青井、ありがとう。」
そう言って橘先生は私に頭を下げた。
「顔を上げてください。私は医者ですから。それより、優輔君に着いててあげてください。今日は私達だけでなんとかしますから。皆もきっとそう言うと思います。」
「すまない…青井も病み上がりなのに…」
橘先生は悲しそうに笑った。
「それを言い出したら私はほとんどの時そうですよ。今は体調も安定してますし、発作もないです。私の心配はいいですから、早く優輔君の所に行ってください！」
「本当にすまない…ありがとう。」
橘先生は優輔君の元に向かった。
ドナーを待っている患者だけじゃない。
その家族も…同じような恐怖と戦っているんだ。
医者だからこそ、わかっているからこそ、その恐怖は倍増しているのかもしれない。
無知は自分を危険に晒したりするかもしれない。
ただ、知っていても恐怖に脅かされるかもしれない。
人間とは…なんと厄介なんだろう…
考えたところで、その答えが出ることはなかった。
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フィアー(プロフ) - 本ニャンさん» ボードに書きました・・・ (2021年2月4日 13時) (
レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
本ニャン(プロフ) - OKです！ (2021年2月4日 13時) (レス) id: 4aed024ceb (このIDを非表示/違反報告)
フィアー(プロフ) - 本ニャンさん» ここではなんですので…ボードに書いて聞きたいこと聞いていいですか？ (2021年2月4日 13時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
本ニャン(プロフ) - フィアーさん» 大丈夫だと思います！私も持っていますが、ドラマとセリフが違うところや、カットされているシーンや構成が違ったりとしていましたので！ただ、小説の方も著作物なので丸々書いてしまうのは余り良くないかもしれません。 (2021年2月4日 13時) (レス) id: 4aed024ceb (このIDを非表示/違反報告)
フィアー(プロフ) - 本ニャンさん» コードブルーの小説でも大丈夫かな？ (2021年2月4日 13時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：本ニャン | 作成日時：2019年8月20日 18時
