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ダメージコントロール。
出血が多かったためにたくさん輸血をしたため、凝固因子が不足してしまった。
あのまま手術を続行していれば、秋本さんの身体は耐えられなかったかもしれない。
だから一度手術を中断し、全身状態の回復を優先する事にした。
それが、ダメージコントロール。
24時間後に状態を確認し、手術をするのかしないのかを決める。
よい方向に転ぶと良いけれど…
自分の席につきため息をついた。
すると扉の開く音がし目を向けると藍沢先生が入ってきた。
「秋本さんの奥さんへの説明は無事終わったの？」
「あぁ。部屋を用意して今は休んでもらっている。」
「そっか。」
暫く沈黙が続いた。
それを私は壊した。
「奏ちゃんは…どのくらい悪いの？」
耕ちゃんは少し考えた後静かに答えてくれた。
「小脳に3.5cm大の腫瘍がある。今すぐ手術をしなければ命が危ない。」
だったらすぐに手術をすればいい。
でも、決断できない理由が奏ちゃんにはある。
「彼女はピアニストだ。ピアノを弾く事が命と同じぐらい大切なんだ。」
「…手術で神経を傷つけてしまうかもしれない。だか、手術を決断できない。」
彼女が普通の女の子だったら、すぐに手術を受けてくれただろう。
でも、そうはいかなかった。
助かるためにピアノを諦めるか…
大好きなピアノを弾き続け、病魔に冒されていくのを待つか…
難しい選択だ。
自分がもし同じような選択を迫られたら、きっと決断することなんてできない。
でも、時間は待ってくれないのだ。
「…こういう時、医者って無力だよね。医者の立場としては、今すぐ手術を受けて欲しい。でも…1人の人間として、彼女からピアノを奪ってはいけないと思う。だからこそ、手術を受けてほしいと強く言えない。決断を手伝ってあげられる助言も思いつかない。」
「…あぁ。無力だな。」
最善の策は手術が成功し、神経を傷つけずにすませること。
希望論を言うのは簡単。
でも、実際はそう上手くいかない。
失敗する確率の方が高い。
患者さんに…「大丈夫だ。」と安心させてあげられない。
医者は無力だ。
命は救えても、その人の生きがいなどを救うことはできないから…
重苦しい沈黙が私達の間に流れ続けた。
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フィアー(プロフ) - 本ニャンさん» ボードに書きました・・・ (2021年2月4日 13時) (
レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
本ニャン(プロフ) - OKです！ (2021年2月4日 13時) (レス) id: 4aed024ceb (このIDを非表示/違反報告)
フィアー(プロフ) - 本ニャンさん» ここではなんですので…ボードに書いて聞きたいこと聞いていいですか？ (2021年2月4日 13時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
本ニャン(プロフ) - フィアーさん» 大丈夫だと思います！私も持っていますが、ドラマとセリフが違うところや、カットされているシーンや構成が違ったりとしていましたので！ただ、小説の方も著作物なので丸々書いてしまうのは余り良くないかもしれません。 (2021年2月4日 13時) (レス) id: 4aed024ceb (このIDを非表示/違反報告)
フィアー(プロフ) - 本ニャンさん» コードブルーの小説でも大丈夫かな？ (2021年2月4日 13時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：本ニャン | 作成日時：2019年8月20日 18時
