31話 ページ32
私は太宰幹部の云った事が信じられなかった。
A「嘘だ！大人は…人は皆！！同じ事を云って私を閉じこめた！！太宰幹部も…きっと…！！」
太宰「閉じ込めない。閉じ込めさせない。」
私は酷い事を云っていたのに太宰幹部はそう云った。
その声は…少し、作助さんに似ていた。
太宰「もし…君を閉じ込めようとする奴がいたら…私が其れから君を守る。約束しよう。」
太宰幹部は優しくそう云った。
心に…溶けていくような気がした。
何故だろう…
先刻は怖くて涙が出ていたのに…
今は…
嬉しくて涙が出るよ…
私…此処に来てから…泣いてばっかりだな…
A「ごめっなさい…手…叩いて…」
私は静かにそう云った。
太宰幹部は優しく私の髪を撫でていた。
太宰幹部は自分の外套を掛けてくれた。
太宰「帰ろうか、A。」
太宰幹部は手を差しのべてくれた。
私は…大きな誤解をしていたのかもしれない…
人は皆…嘘をついて人を騙す生き物だと思っていた。
でも…其こそが嘘だった…
作助さんも…太宰幹部も…
嘘なんかついていない…
私は太宰幹部の手をとって
A「ありがとう…治さん…」
そう云った。
太宰幹部＿治さんは少し、嬉しそうな顔をしていた。
拠点に戻ると作助さんが出迎えてくれた。
少し驚いていたが、私の頭を『良かったな』と云って乱暴に撫でた。
私にその意味は理解出来なかった。
治さんが両手足首にある痣に包帯を巻いてくれ、左目も巻き直してくれた。
左目に関しては治さんと同じで口元が緩んだ。
また、治さんと作助さんが喜んでいたが意味が判らなかった。
その日以降、心は開けないけど人と話せるようにはなった。
何時しか願い石の存在も忘れて過ごしていた。
人を殺.すマフィアの世界は嫌い。
あの村も嫌い。
でも…
2人に出会えたから…少し、好きかな…
その矢先の事だった。
私が16歳…治さんが18歳の時…
作助さんが…亡くなった。
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本ニャン(プロフ) - hiさん» ありがとうございます。受験と両立出来るように頑張ります！ (2017年10月9日 9時) (
レス) id: 014e2025ab (このIDを非表示/違反報告)
hi - 凄く楽しかったですこれからも頑張ってください (2017年10月9日 9時) (レス) id: 8a1cd5ab5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：本ニャン | 作成日時：2017年1月3日 13時
