【イナズマイレブンオリオンの刻印】神を司る戦士 (ページ8)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:13,630 hit

・ページ8

「少しはレベルが上がったようだな。」

クラリオさんが無表情のままそう言った。

言い方からして、前にも対戦した人がいるのか。

きっと、驚いていた人達だろうけど。

「お前の目的はなんだ？」

ゴーグルの人が言った。

まだ全員の名前覚えてないんだよね…

「私は日本のサッカーが好きになったのだ。以前戦って、貴方達の気持ちのいいサッカーに魅了された。サッカーとしてはレベルが低かったがな。」

「嘲笑いに来たのか。」

「今の日本は以前とは全く違うようだ。本物の戦士の目になっている。いい兆候だ。」

「高みの見物か。」

「ああ、正直そのつもりだった。しかし、考えが変わった。以前の日本は我々に遠く及ばない実力だった。しかし私は昨日、日本の『ある選手』の練習を見てしまったのだ。それを見て、私は滞在予定を短縮し国に帰る事にした。日本を迎え撃つ特訓のためにな！その者のプレーは私を驚愕させた。日本のレベルは我々に迫りつつあると感じたのだ。」

「本当か！？」

「誰の事だ。」

「ふふ…そうか、気づいていないのか。」

そう言ってクラリオさんは立ち去った。

話が全くわからなかった。

終始黙って聞いているだけだった。

そして、世界との差に圧倒されたのか皆黙ったままだった。

「皆どうした！すごいプレイを見たくらいでビビッちまったのか！」

キャプテンがそう言った。

「今の俺達にあれに対抗する実力はない。」

「でも、気持ちで負けてたら勝てるものも勝てなくなるよ。」

「その通りだ。お前達は世界の力を見せつけられたくらいで怖気づくのか？」

「クラリオがここへ来たのはビビらせるためじゃない。俺達の本気を試しに来たんだ。」

肌色？のツンツンした髪の人がそう言うと皆ハッとしたような表情をした。

「おもしろいじゃないか！お前達はワクワクしないか？胸の奥から込み上げてこないか？なんかこう、すっげーアツいのが！」

キャプテンは皆にそう語りかけた。

「円堂さん、いえキャプテン！俺、なんかワクワクしてきました！」

稲森先輩がそう言った。

「世界の壁は厚い！目の前に分厚い壁があるなら、それをぶち壊せる大砲になればいいんだ！世界と戦おう！」

キャプテンが皆を鼓舞し、他の人もそれに応えていた。

その輪に入れないボクは一人、罪悪感に駆られていた。