【コード・ブルー】空へ【3rdシーズン後編】

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崩落事故から2日がたった。



藍沢先生の懸命な処置のお陰で藤川先生は順調に回復しつつあった。



復帰するにはまだ時間はかかるだろうけど後遺症も特になく元気になるようだ。



というか、今でも物凄く元気なんだよね…藤川先生…



HCUには藤川先生のハイテンションな話し声が響いていた。



まだ傷は痛むようで時々顔をしかめてるけど…



広田さんなんか呆れて「もう喋んない方がいいですよ。」と冷たくあしらっていた。



でも、また藤川先生の話し声が聞こえてきて安心だ。



そう思った時、HCUに白石先生が入って来て藤川先生の元へ向かった。



「よう、白石。」



藤川先生はいつものように話しかけたが白石先生は黙ったままだった。



「何、どうした？」



「…藤川先生…ごめんなさい。」



「…？なんで。」



「私が現場に残れって指示した。貴方を危険な目に遭わせた。」



「え…何言ってるんだよ。安全確認だって取れてたし、あんなの予測できないだろ。」



白石先生はあの日からずっと思い詰めていたんだろう。



藤川先生が言うようにあの事故は本当に予測できない。



言葉は悪いが、本当に、仕方のない事だったのだ。



「…でも…」



白石先生は納得いかないのか言葉を続けようとした。



でもその言葉を藤川先生が遮った。



「それより…俺こそごめん。」



「…？」



「やっぱり、一般整形に移る。」



藤川先生ははっきりとそう言ったのだ。



今回の事故が決め手だろう。



冴島先生の気持ちも考えれば、その選択がいいのかもしれない。



「整形外科の大原部長に話したらさ、向こうもあっさり歓迎してくれちゃって。」



「…そう。よかった。」



「即戦力？なんつって。」



藤川先生はいつものように明るく言っていた。



でも、白石先生の顔はどこか何かを我慢しているように思えた。



これで…皆バラバラになっちゃうのか…



せっかく9年ぶりに皆揃ったのにな…



寂しいや…



でも、皆新しい所で頑張ろうとしているんだ。



私は、それを応援してあげなくちゃ。



きっと、白石先生もその気持ちとの間で挟まれているんだ。



でも、私は思う。



どこでいようと、私達が命を救いたいという気持ちは変わらないのだから…



バラバラになったとしても、どこかできっと、つながっているはずだよ…

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