【コード・ブルー】空へ【3rdシーズン後編】

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次の日、カンファレンスルームで申し送りをしている時だった。



ホットラインがけたたましく鳴りだした。



『千原消防よりドクターヘリ要請です。千葉県都市地下鉄開通前の線路内で崩落事故発生。負傷者多数です。子供も含まれているようです。』



この不可解な要請に全員が首を捻った。



開通前の地下鉄内に子供…？



どこか様子がおかしいが、藍沢先生と藤川先生、冴島さんが出動することになった。



「白石先生、この事故、何かおかしくない？」



「そうだね。あらゆる可能性を考えておこう。ヘリが戻ったら私も行きます。緋山先生と名取先生、青井先生もお願い。」



「わかった。」



「横峯先生と灰谷先生、雪村さんもそのあと来て。」



白石先生がそう言った時、灰谷先生の目が泳いだ。



「白石。」



橘先生がそう言うと白石先生はハッとしていた。



「…灰谷先生は残って。」



「…すみません。」



灰谷先生はヘリ担当から外れる事が決まったのだった。



「灰谷先生、安心している場合じゃないからね。患者さんはどんどん運ばれて来るから気を抜かずにね。」



「は、はい！」



ここでそうなられては困る。



ヘンな緊張感が私の中で流れた。









　









　









ピストン輸送のヘリに乗っている時に藤川先生から無線が入った。



「300人…！？」



『開通を記念したトンネルウォークが開催されてたそうなんだ。その参加者が300人。』



予想以上の数字だった。



今まで経験したことのない災害かもしれない…



ピリピリした空気が流れた。



「重傷者は線路内にいるのね？」



『コンコースまで出られてる患者は軽傷だ。後発隊に任せてもいいか？』



「あと5分で着く。トリアージはこっちに任せて。藍沢先生と藤川先生は現場の重傷者を診て。」



白石先生は藤川先生との無線を切った。



「青井先生は地下には降りずに、コンコース上の軽傷者を診て。」



「私なら平気だから私も地下に…」



「崩落の影響で砂埃がすごいかもしれない。青井先生は地下には行かせられない。」



「っ…了解。」



今までもそんな現場はたくさんあった。



本当はそんな理由で自分は安全な場所には行きたくないけど…



白石先生は私を守ろうとしてくれている。



私はそのことに感謝しなきゃ。



そして、全力で命を救うんだ…！



私は決意を固めた。

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