【コード・ブルー】空へ【3rdシーズン後編】

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灰谷先生が運ばれて来てから1週間が経過した。



駅のホームから転落した原因は睡眠薬の過剰摂取だった。



何でそんなことをしたのかはわからない。



そしてその灰谷先生が今日復帰してくる。



気を遣い過ぎずに…



いつも通りに…



と、考えていたのだけど…



「おはようございます！ご迷惑をかけてホントすみませんでした！」



灰谷先生はテンション高くスタッフステーションに入って来た。



その場にいた人は私を含め皆引いていた。



心配…しすぎだったのかな…？



そう思うくらい灰谷先生は元気で皆に挨拶して回っていた。



にしてもまだ腕の包帯が痛々しいな…



と言うか、あのバンドって中に着るやつじゃ…



そう思った人は他にいると思う。



「外来に今朝来た男の子がいるんで、診てきます！」



と灰谷先生は元気よくスタッフステーションを出て行った。



「お、元気でいいね！」



と藤川先生が言ったがすぐさま冴島さんに「余計なこと言わない。」と怒られていた。



大丈夫なのかな…



もしかして無理してるんじゃ…



はたまた、落ちた時に頭でも打ったのかな…？



そんなわけないよね。



ひとりでそんなことを考え、心の中で笑った。



さて…そろそろ見回りに行くか…



と席を立った時、藍沢先生と目が合った。



私は気まずくてすぐに目をそらし、足早にスタッフステーションを出た。



「何…まだ喧嘩してんの？」



私を追いかけてきた緋山先生がそう言った。



「喧嘩じゃないけど…気まずくて…」



「一方的に無視してんの？アンタ達何年幼馴染やってんのよ…」



「それは関係なくない？」



あの病室での会話以来、私と藍沢先生は必要なこと以外話していない。



それも…一週間…



向こうはそんなの全く気にしてなさそうだけど…



「…今まで、どうやって仲直りしてたっけ…」



「あー…言われてみれば、アンタ達ってあんまり私達の前で喧嘩してこなかったわよね。あんまりっていうか…ない？」



「いや、あったと思うけど…」



基本的に藍沢先生が優しすぎたから喧嘩はあまりした記憶がない。



私が一方的に怒ってる時もあったけど…



あれ…それがほとんど…というか、ずっと…？



「…緋山先生…私…相当嫌な奴かもしれない…」



「え、急になによ。」



私が急に落ち込みだしたので、緋山先生は「面倒くさい。」という表情をしていた。



そのことが、暫く頭から離れなかった。

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