【コード・ブルー】空へ【3rdシーズン後編】

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次の日、正式な処分が決定した。



ドクターヘリの2週間の出動停止。



これが処分だった。



そして機長の早川さんと整備士の鳥居さんは許可が下りるまでドクターヘリの業務から外されることとなった。



灰谷先生に処分が下る事はなかった。



「そのことを灰谷先生はかなり気にしているみたい…」



私の元に報告しに来てくれた白石先生はそう言っていた。



どうしてそこまで責めて欲しいのだろう…



考えても分からなかった。



…散歩でもしようかな。



私はベッドから降りてヘリポートに向かって歩いた。









　









　









ヘリポートに近づくと人影が見えた。



耕ちゃんと白石先生だった。



やば…見つかったら怒られそう…



こっそりと立ち去ろうとした時だった。



「トロント大、辞退したって聞いた。」



え…？



頭が追い付かなかった。



そんな話、初めて聞いた。



「…ああ。」



耕ちゃんは白石先生の言葉を否定しなかった。



私は2人から見えない所に行き、盗み聞ぎをすることにした。



「これで藍沢先生が救命に残ってくれるって、私、内心喜ぶかと思ったら…違った。」



「…？」



「すごく残念に思った。」



「…」



「田所先生と黒田先生とで始めたドクターヘリは16年間、無事故だった。1万回以上の出動、5千時間以上のフライト、ずっと安全に私達を運んでくれた。」



「そうだ。」



「それを…1回の事故で世間は騒ぎ立てる。どうしても、安全に飛んだ1万回に目を向けてくれない。」



白石先生も同じような事を考えていたんだ…



「奏さんの手術も同じだと思う。」



「…」



やっぱり、奏ちゃんの手術が原因なんだ…



「私は知ってる。藍沢先生は他の医者だったら医者だったら諦めてしまうような状況で、何度も患者を救ってきた。それを今回の事で、貴方自らなかったことにしてほしくない。」



「…」



「患者はあなたのような医者を必要としている。トロント大、辞退することはない。」



耕ちゃんはそう言った白石先生を置いてヘリポートを去ろうとしていた。



耕ちゃんは私に気づかずそのまま戻って行った。



手術で何かあった事はわかった。



でも、約束を破ってしまったことって…？



私の疑問は深まった。

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