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血の気が引いていくのが感じた。
このボロ校舎。
あんなでかい悲鳴だと、みんな聞こえているだろう。
ほら、やっぱり。
足音が聞こえてる。
「おい、桐ヶ谷！？どうした！」
「鍵が……鍵があいてないよ！」
この下には大きな木。
今行けば、軽傷で済むかもしれない。
そう考えた私は、ドアの鍵を開けて廊下に飛び出した。
「えっ……柊！？」
「待って、柊さん！」
みんなの声を無視して、廊下を走る。
後ろから、みんながついてきた。
『……っいた』
地面に倒れている桐ヶ谷に近寄ると、頬の擦り傷で済んだらしい。
気絶しているわけでもなく、元気そうだ。
「……これからだよ、柊さん。思う存分。嫌われて」
「桐ヶ谷！」
「零ちゃん！」
後ろからみんなの声が聞こえた。
すると桐ヶ谷は
いきなり泣きはじめたのだ。
肩を震わせ、怯えているようにも見える。
標的はただ一人。
私だ。
私を押しのけて、片岡が桐ヶ谷の前に座り込んだ。
「大丈夫！？零！どうしたの…この腕！」
「っ……柊さんに……」
震える指で、私を指差す。
……
お約束。
「邪魔だって言っていきなり……切られて、叫ぼうとしたら…教室から突き落とされて…」
桐ヶ谷がそう言うと、みんなが冷ややかな視線を向けてくる。
「…そうなの？柊さん」
片岡が私に近寄ってくる。
『………』
「何か言ったら！？」
黙っていると、中村が叫んだ。
「人気者の零のことを憎んだってわけ！？そんなの自分の性格のせいじゃん！零を憎む意味がわかんない！」
誰が憎んだって言った？
第一、呼び出されたのは私じゃないか。
お前らが一番近くで聞いていただろう？
そこまで頭が回らないのか？
勝手に話を進めて、ギャンギャンギャンギャン喚く中村。
嗚呼もう。
いい加減にだまってくれないか。
目の前には、涙を浮かべている茅野がいる。
「こんなときまでなにも言わないの！？ひどいよ…零をこんな目にあわせるなんて！」
その言葉を筆頭に、みんなが口々に言い出した。
…ていうか、何か言ったとしても、私のことなんてなにも興味がないくせに。
だから。
こういう事があるから、人と連んでこなかったのに。
嗚呼
人間って本当にめんどくさい
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かなた - 村瀬かなた (2022年3月3日 0時) (
レス) id: 00efd697b4 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 私、裏切り小説好きでそればっか読んでるけど、この作品トップスリーに入る位好き！ (2018年3月21日 22時) (レス) id: 636a061378 (このIDを非表示/違反報告)
茘枝(プロフ) - わらび餅さん» そうですね。それでは、早急に対処します。忠告ありがとうございましたm(_ _)m (2016年8月30日 8時) (レス) id: 97924ff770 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅(プロフ) - 茘枝さん» 暴力暴言が主にキャラヘイトに入ってしまうんですね。ですから全部直すとなると難しいのではないかと思われます。ですからいっそのことパスワードにしてはいかかでしょうか。 (2016年8月30日 7時) (レス) id: bcabe2a7f4 (このIDを非表示/違反報告)
茘枝(プロフ) - わらび餅さん» 返事が遅れて申し訳ありません。ヘイトに当たりそうな場所を少し変えさせて頂きました。「ここを変えたほうが」と言うのがあればお手数ですがコメントをお願いします。主に変えたのは屋上の下りなのでそこを見てもらえれば。 (2016年8月29日 23時) (レス) id: 97924ff770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茘枝 | 作成日時：2016年2月11日 22時
