五十六 ページ17
「気分はもう大丈夫なのか」
『えぇ。おかげさまで』
4日後、教員室へやってきた。
「気分が悪くなったら、あいつかイリーナに言うように」
烏間先生の言葉に頭を下げて、廊下に出る。
「あ…柊さん！」
その瞬間、潮田の声が聞こえた。
「今日から来ていいの？」
『あぁ』
そこから話が広がることはなく。
教室の前に着いた。
「柊さん、入る時気まずくな…」
『気まずくない。大丈夫』
潮田の言葉を遮って、扉を開けた。
もちろん、視線がグサグサ突き刺さる。
鬱陶しい視線を無視して、自分の机に向かった。
椅子に座って、首元を触る。
…あぁ、やっぱ癖だ。
ヘッドホンがあると思って、触ってしまう。
その手をそのまま頬に持って行き、頬杖をついて外を見つめる。
ふと、前に誰かが立ったのがわかった。
目線をそちらに向けると、中村と片岡。
…復帰早々なんか言うつもり？
「………ごめん」
その言葉で拍子抜けした。
…ごめん？
「少し、やりすぎた、と思うから」
《あんたが零にしたことと比べりゃ、全然だけど》
下手くそな笑顔を私に向ける。
中村が心の中で思っていることが読み取れるよ。
『……あぁ』
私はこいつらの仲良くするつもりなんてないし。
適当に流しておこうか。
いつの間にか殺せんせーが入ってきていて。
横でものすごい騒いでいたけれど、とりあえずうるさい。
そして、退院したばかりだからか、さすがに中村たちも何かしてくることはなかった。
ま…これが続くことはないかな。
明日からは土日。
ゆっくりできるだろうし、家にいる時ぐらいはのんびりしよう。
.
「ごめんね、きちゃった」
『……いや、は？』
のんびりできなかった。
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天宮あめ(プロフ) - 中学生の頃にこの作品に出会って、社会人になった今ふと思い出して読み返してます…。この作品大好きです… (4月15日 18時) (
レス) @page43 id: e3e1e5add3 (このIDを非表示/違反報告)
ただのフルート吹き - 出てきた弟君の名前が自分の入れた主人公の名前で笑うw 入れた名前遥 (はるか) 弟君の名前遥 (はる)ではるか、はるコンビですねww (2018年9月9日 18時) (レス) id: 5df5497f85 (このIDを非表示/違反報告)
夏色ポニテ(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも応援しています！ (2016年5月24日 18時) (レス) id: 8b1d927ae9 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 主人公遂にキレましたね！！この後どう続くのか本当に楽しみです！！ (2016年5月24日 17時) (レス) id: 12dc1de63f (このIDを非表示/違反報告)
茘枝(プロフ) - ばじるそーすさん» そうですね…続編に移行するギリギリまで残しておいていいですか？移行する直前に削除しますので… (2016年5月24日 7時) (レス) id: 97924ff770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茘枝 | 作成日時：2016年3月19日 17時
