II−8 ページ40
ヘッドホンを壊しかけたこと
《死ね》なんて言ったこと。
何１つ触れてこなかった。
聞き逃した、なんてことはないと思う。
明らかに、顔が歪んでいたんだから。
柊さんは、俺に何度も謝った。
ただ、俺の機嫌を治そうとしただけなのかは知らないけど
いつもの冷静な声のトーンで。
なのに俺は
「……ごめん………………柊さん」
一度も柊さんに謝っていない。
誰もいない道に入ったところで、小さく呟いた。
むしろ、柊さんに八つ当たりしていた方だ。
本人には言えなかった癖に。
なんて弱いんだろう。
「何が？」
そんな時、後ろから聞き覚えのある声がした。
「く、黒崎さん……」
黒のパーカーにジーンズをはいた、ラフな格好だった。
「A、あんたのこと待ってたはずだけど」
「え…、あ…うん」
黒崎さんの前で喧嘩した、なんて言えなくて(殺されそう)
言葉を適当に濁した。
「………へぇ」
まぁ、そんなに深く追求しないけど、と呟いた。
「…………Aから聞いた？」
「何を？」
「……いや」
聞いてないならいい。
そう言って、踵を返した黒崎さん。
「あ、それと」
顔だけをこちらに向けた。
.
「早く謝った方がいいよ」
そして、黒崎さんは近くの十字路を曲がる。
「……は！？」
少し経って、黒崎さんが曲がった十字路まで走る。
もう黒崎さんはいなかった。
めっちゃ長い道のりだし、曲がり角なんてないのに……どこ行った…？
ていうか
「バレてたわけ……！？」
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なず@ヴィル様の旦那です(プロフ) - 弟くんのシーンで号泣しましたあべあぼばぁあ！！！ (2021年1月19日 23時) (
レス) id: c2e37a127a (このIDを非表示/違反報告)
クラ - この小説読んで、凄いスッキリしました！ てかみんな仲良すぎクラスやなぁ。夢主良い人すぎ… (2020年4月11日 20時) (レス) id: 0309de6cd6 (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 5年の春にこれ読んで衝撃受けたんだけど、題名忘れて見る事ができないまま一年たち、今日また巡り会えた。すっごい感動。こんな素晴らしい作品作ってくれてありがとう (2018年3月21日 23時) (レス) id: 636a061378 (このIDを非表示/違反報告)
儚音 - とっても面白く感動しました！お話の内容がとっても細かくてとても素敵なお話でした！ありがとうございました！！ (2017年8月26日 1時) (レス) id: 5d49b86cf8 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 結局制裁もなく100話以降は見る価値も無い凡作 (2017年5月12日 20時) (レス) id: bc7cc4db89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茘枝 | 作成日時：2016年7月2日 11時
