優しい嘘 ~Shigeoka~ (ページ9)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:21,455 hit

episode9 N side ページ9

Aのおる場所は分かってた

旧校舎の2階の第3教室

だって、俺もここに来てたから

いつも忘れたい時ここに来る

だって、絶対誰もこうへんし見つからんから

だから、この教室に前来た時女の子のすすり泣く声が聞こえた

それが、偶然にもAだった

いつも、ここで泣いてるんやなって

何があったかは知らんけど、俺が慰めたいって思った場所やから

またあの教室に居るって考えたら足はもうその方向に進んでた

ｶﾞﾗｯ

小「やっぱり、ここに居った」

『のんちゃん？』

涙で濡れてる目を擦りながら俺の名前を呼ぶ

笑って欲しい

その一心で俺は

小「救世主の小瀧望参上！！とかそんなん言うてる場合ちゃうよな笑」

変なこと言ってた、けどAは少し笑ってて

不意にも可愛いと思ってしもうた

『でも、なんでここが？』

そんなん、Aが居るとこなんてすぐ分かるよ

なんて言える訳もなく

小「いやー、ま、なんとなく？」

濁してしまった。

どうせAは後追いかけてきただけとか思ってるんやと思うけど笑

そんなわけないやん

ずっと、見てたんやから＿＿＿＿