贈り物 2.

弱さ ページ19

優香の日記を読み終わったあと、

みんなはずっと泣いていた。

なんで優香を信じられなかったのだろう。

なんで優香をいじめたのだろう。

みんなそんな風に考えて後悔した。

どこで間違えてしまったのだろう。

みんな、そう考えた。

そして、

あの時に戻りたい、

優香と仲良く楽しく過ごしていたあの時に。

そう考える人もいた。

でも、どれだけ考えても、後悔しても

もう遅い。

優香の人生は、

もう昔話になってしまった。

いくら望んでも

決して時間は戻らない。

これは、この世界に定められた

誰1人として破ることができないルールなのだ。

E組のみんなの頭の中を一瞬にして

優香との楽しかった思い出が駆け巡った。

一緒にお話したり、

一緒にA組と戦ったり、

一緒に殺せんせーを暗殺したり。

優香はいつも多くを語らず

ただただ笑ってた。

1人で孤独の恐怖に怯えながら、

誰にも弱さをみせないように

必死で笑ってた。

誰も気づかなかった。彼女の弱さに。

誰も気づけなかった。彼女の弱さに。

誰も気づこうとしなかった。彼女の弱さに。

彼女は必死で隠してた。彼女自身の弱さを。

でも、限界だった。

彼女の心は叫んでた。

助けを求めて叫んでた。









「助けて‼怖いよ……」

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