BTS 花束を君に (ページ6)

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君を想う　　ナムジュンページ6

相手:ナムジュン
関係性:付き合いたての恋人同士

『君を想う』
Aside

ナムジュンは私と手を繋いでくれない。
最初は照れてるのかなって思ってた。

でもなんだか違うみたいで…

散歩でもしようか、と二人で歩き始めた今も、
並んで歩きながら何度も手と手が触れ合うのに、
私の手を取ろうとはしてくれないナムジュン。

隠していた不安が一気に押し寄せて、私は歩くのをやめて立ち止まった。

A「…。」

ナム「どうした？」

急に立ち止まった私を振り返るナムジュン。

あ、ダメだ。
泣きそ…

そう思ったときには、私の目から涙がすでに溢れていた。

ナム「どうした？具合悪い？」

そう言って、大きな背をかがめて、下を向く私の顔を覗きこむナムジュン。
こんなに優しいのに、大切にしてくれてるのは分かってるはずなのに…。

自分の身勝手さに、また涙が溢れた。

ナム「A、こっちにおいで。」

二人で近くのベンチに腰をおろす。
ナムジュンは、なにも言わない。
きっと、私が話すのを待ってくれている。

A「なんで…繋いでくれないの？」

ナム「え…？」

A「手、なんで繋いでくれないの？」

思い切って口に出した私の言葉に、ナムジュンが驚いたような表情をみせて、
それから、右手で自分の口元を隠した。

あ…
照れてるときのしぐさだ…。

そんなことを思っていると、ナムジュンが静かに話し始めた。