鼻水 山本くん ページ1
鼻づまり
お相手:山本
関係性:恋人
Aside
A「あなみず でう…。」
山本「え??なんていったの?」
A「あなみず…。」
ちーん
朝から鼻かむの何回目だろ。
いいかげん、鼻がひりひりしてきちゃった。
山本「鼻水って言ったのかぁ(笑)」
言葉聞き取りずらくなるくらい鼻もつまってるし、
もう、やんなっちゃう。
ふぅー
ため息をつくと山本くんが、ちょっと心配そうな顔をしてる。
山本「鼻、赤くなってるよ?大丈夫?」
A「あいじょーうじゃあい…。」
山本「……あ、大丈夫じゃない、ね(笑)」
A「もーー、やらっ(やだっ)!」
ソファーに寝転がって、クッションに顔を押し付ける。
もう、今日は何にもしたくない。
鼻づまりに鼻水。
おまけに鼻のかみすぎで鼻が痛いし、なんか悲しくなってきちゃった…。
山本「Aちゃーん!おーい!」
A「……。」
ろくに返事もしないでご機嫌ななめにしていると、
山本くんが近づいてきて、
私の頭をなでなでしてくれた。
山本「ほら、拗ねないの!いいものあげるから待ってて。」
そう言って、廊下に出ていく山本くん。
物置棚をがさがさする音が聞こえて、すぐにまた私のところに戻ってきた。
山本「じゃーん。セレブティッシュ〜!」
クッションから顔をあげると、
山本くんの手には、アザラシの写真パッケージの保湿ティッシュがあった。
山本「季節の変わり目に、Aちゃん、よく鼻ツラそうにしてるから、買っといたんだぁ。」
A「…あいあと。(ありがと。)」
山本「はい、ちーんして?」
大人が子どもにしてあげるように、山本くんが私の鼻にティッシュを当てて、鼻をかむように促す。
子ども扱いされてちょっぴり恥ずかしい気持ちもあるけど、
それよりも山本くんの優しさが嬉しくて、素直にそれに従った。
ちーん
山本「よくできました!」
A「…あいあと。」
山本「はいはい。ほら、クッションじゃなくて、こっちおいで?」
そんな風に言われて両手を広げられたら、そこに飛び込むに決まってる。
山本くんに抱きついて、胸に顔をぎゅーっと押しつけると、優しく抱き締めてくれた。
鼻がつまってて山本くんの匂いがしないのが残念だな。
なんてね。
END
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作者名:さちもっち | 作成日時:2020年12月5日 0時