検索窓
今日:2 hit、昨日:14 hit、合計:15,406 hit

偏頭痛2 ページ10

Aside




薬を飲んでから30分ほどが過ぎたけれど、頭痛は治まるどころが痛みを増してきていて…


まずいな…。
このままだと、吐き気も来ちゃう感じがする。










「ねえ、Aさん。」

「!!」


突然、背後からふくらさんに声を掛けられてびっくりした。

ふくらさん…
けんさんとは、付き合って3ヶ月になるんだけど、なんとなくクイズノックのみんなには、はっきりとは伝えられてなくて。

だから、
ふたりきりのときは、「A」「けんさん」だけど、
会社内では、「Aさん」「ふくらさん」って呼び合っている。

別に隠したいわけじゃないんだけど、あらためて報告するのも、なんかへん?
とか思ってるうちに今に至っている。

けんさんも、あえてみんなに言う様子もないし、ね…。






「はい。なんですか?」




「…頭、痛いんでしょ?」


なんとか笑顔を作って振り向くと、ちょっとだけ顔を近づけて、けんさんが小声でつぶやく。

目を合わせて、じっと見つめられると、私はそれ以上は嘘はつけそうになかった。


「…なんでわかったんですか?」


「んー、何となく。」


病は気から、なんてよく言うけど、不思議なことに、一度認めてしまうと痛みに我慢がきかなくなってきた。



「薬は飲んだ?」


「はい。でも、なかなか痛みが引かなくて…」


「無理はだめだよ。」


「でも…」


「おいで。」


隠していたことがちょっぴり気まずくて、俯いて答える私の返事を遮って、けんさんがどこかに向かって歩き出す。


私も席を立って、けんさんのあとを追った。

偏頭痛3→←偏頭痛   ふくらP



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.3/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
56人がお気に入り
設定タグ:YouTuber , Quizknock
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さちもっち | 作成日時:2020年12月5日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。